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目ざめよ! 1976
目76 1/22 3–6ページ

緊張 ― どうしたらよいですか

最近,あなたは薬局へ行きましたか。そうであれば,頭痛をやわらげる薬,いらだった神経をしずめる薬あるいは不眠と戦う薬が棚にずらりと並べられていたのに気づいたかもしれません。このような薬は印刷物にもテレビのコマーシャルにも,くり返し宣伝されています。

こうした症状から救われたいと願っている人々が今日ますます増えていることは明らかです。非常に多くの痛みや苦痛を引き起こしている原因は何ですか。緊張が共通の要素となっている場合が少なくありません。

緊張あるいはストレスに悩む人は,あらゆる年齢,あらゆる職業また階層にわたっています。こうした悩みを持つ人は管理職よりも,いわゆるブルーカラーの勤労者に多いことを示す研究もあります。若い人,未婚の人,離婚した人は中年の既婚者よりも緊張を経験することが多いようです。

シカゴ大学の精神病学者エベルハルト・H・ウレンフス博士によると,ストレスは普通の風邪から心臓病に至るまで人間の病気の大多数を引き起こすうえに主要な役割を果たしていることを示す証拠が増えています。「病気の原因には他の要素も関係しているが,ストレスが発病の引き金になることはかなり明白である」と,ウレンフス博士は健康に関する討論会の席で述べました。

緊張が心臓に及ぼす影響を考えてみてください。ストレスの状態に置かれると,血管は収縮し,したがって血液が無理にそこを通るためにいっそう大きな圧力が必要です。またからだの交感神経系統の働きでストレス・ホルモンのアドレナリンおよびノラアドレナリンの量が増えます。マルコム・カルサス博士はその著「西欧流の死」(1974年)の中で次のように説明しています。

「これらのストレス・ホルモンは血液中の活動性の遊離脂肪のレベルを高めて,からだが運動できるように備えをする。しかし今日の都会生活において肉体的な運動はまれになっている。その結果,今や余分になった遊離脂肪酸は中性の脂肪およびコレステロールとなって血管の内壁に蓄積される。冠状動脈が危険なほどに狭められているところへ,何かの出来事によってストレスが加わると遂に心臓にはその必要を満たすだけの血液が供給されなくなる」。

ストレスが長びくならば,胃かいよう,糖尿病そして場合によっては腫ようを引き起こすことがあります。この可能性を指摘するものとして,バージニア工芸専門学校の獣医学者W・B・グロス博士がニワトリを用いて行なった実験があります。ナショナル・オブザーバー誌によると: 「実験的にストレスを与えられたニワトリは,ストレスをコントロールしたグループと比べて,ビールスによるガンの発生率がはるかに高い。『脳下垂体および副腎を通して働く社会的なストレスが腫ようの形成にひと役買っているらしい』とグロス博士は報告している。『ストレスの生理学的な徴候を制御することが腫ようを抑えるのに有効かもしれない』」。

もちろん,緊張が腫ようを引き起こすのはまれな場合です。しかし確かにストレスは重大な病気を引き起こすうえに主要な役割を果たしています。緊張から生ずる有害な結果をなるべく受けないようにする方法がありますか。

まず第一に,すべてのストレスが悪いわけではありません。この事を悟るのは重要です。「今日の健康」の中でJ・D・ラットクリフは次のことを指摘しています。

「実際にはストレスは生活に活気を与えるものである。我々は,喜び,テニスの試合,興奮させるメロドラマによってストレスを与えられる。我々は朝,目ざめたとき,最もストレスの少ない状態におかれているが,それがどんなであるかはご承知のとおりである。頭がぼんやりしており,からだも思うようには動かないのがふつうである。ストレスは我々を目ざめさせ,生き生きとさせる。精神的なものにしても身体的なものにしても,特定のストレスがあまりに長いあいだ加わるときに問題が起こる」。

あるストレスは実際に有益であるという事実から,ストレスの生化学的研究において一番の権威者であるハンス・セリエ博士は「良いストレス」を意味する「ユーストレス」ということばを造りました。同博士の意見によれば,問題なのは「抑圧<デストレス>」つまり有害なストレスなのです。「抑圧<デストレス>のないストレス」と題する本の中でセリエ博士は次のことを述べています。「[ストレス]はあらゆるタイプの活動と結びついているゆえに,それを避けようと思えば何もしないでいるしかない」。

しかしストレスが過度に長引いたり,あるいはストレスを引き起こすような状況にうまく対処できない人の場合,害を受けることがあります。どうすればそれを避けることができますか。過度の緊張を生み出す状況のうち,根本的なもののいくらかを考えてみましょう。

過度の緊張の原因となるもの

生活の中で起こる出来事にどう反応するかは人によって大きく異なります。ある人にとって悩みの種になることが別の人にとっては元気づける経験であったりします。

とはいえ,ほとんどすべての場合に不健全な緊張を生み出す事柄があります。その中で最も大きなものは配偶者の死です。また上位に挙げられるものにからだのけが,病気,失業,経済的な苦境があります。ある地域にみられるような過密状態,騒音にたえずさらされることも,多くの人にとって苦痛を与えるストレスの原因となります。

人の経験する緊張の程度は,その人の生活態度と大きな関係があります。心臓まひで死亡した人に多く見られる生活の仕方について,「西欧流の死」という本は次のことを述べています。「その特色を挙げれば,けんか腰,怒り,野心のような情緒に主として支配された,自滅的で乱れた生活の仕方と言えよう」。あなたはこのようなタイプの人あるいは他人より抜きん出るために‘昼夜の別なく働いて’いる人を知っていますか。このような人々について先に引用した本の著者であるJ・D・ラットクリッフはこう述べています,

「アルコールや麻薬は耽溺性があると言われるが,仕事も同様である。精力的で野心的な人は仕事の奴隷になる。それから来るストレスは重大な問題を引き起こすことがある」。

精神的な態度のほかに,人の毎日の生活の習慣も過度のストレスを生み出す原因となることがあります。昨年のこと,ロサンゼルスのタイムズ紙はセリエ博士の興味深い見解を指摘していました。「ある人々は馬車うまである。ひどく緊張しているので,大部分の時間,静かなうまやに閉じ込められると死んでしまう。……このような人々はもっと多くの刺激を必要としている。同博士は他の人々をカメに例えている。その人々の活力と精力は静けさと落着きの中で最もよく維持される」。仕事をやりすぎている人も,十分に働いていない人も共に緊張から有害な影響をうけやすくなります。

あなたは緊張に悩まされていますか。緊張に対処するのに有効な方法として人々の経験上知られているものが数多くあります。そのいくらかを簡単に考慮してみましょう。

釣合いのとれた見方の益

緊張があなたにとって問題であるなら,生活に対してもっと釣合いのとれた見方を持つことが助けになるのではないでしょうか。“中堅の”管理職クラスのサラリーマンに対するアロン・T・ベック博士の助言を考慮してみてください。

「彼の悩みは仕事の成果を強調しすぎることと,自分の価値は自分がどれだけ成し遂げるかにかかっているという考え方から自然に生じた結果である。それをつきつめると,仕事の成果は彼にとって死活の問題となり,彼は斧がいつ落ちるとも知れないかのように,たえず不安を生み出している。

「成果ということについてもっと健全な態度を培うことができれば,つまりそれは得るにこしたことはないが,それでも任意の余分な物であって生存や自己の価値に必須のものではないことを経験から学ぶならば,彼は目標を追求するあまりストレスを感ずることは少なくなるであろう」。

昔の賢人も同様な考えを霊感の聖書に加えており,次のように書きました。「わたしはすべての労苦と,すべての巧みなわざを見たが,これは人が互にねたみあってなすものである。これもまた空であって,風を捕えるようである。片手に物を満たして平穏であるのは,両手に物を満たして労苦し,風を捕えるのにまさる」― 伝道 4:4,6,口語訳。

怒りという感情は緊張を生む点でおそらく最悪のものです。激怒したために心臓まひをおこしてそのまま死んだ人は決して少なくありません。あなたには短気の傾向がありますか。もしそうであれば,もっと釣合いのとれた見方を持ち,‘かんしゃくを起こす’のは強さではなくて弱さのしるしであることを悟るならば,自分にとって益となるでしょう。聖書の箴言は次の賢明なことばを述べています。「怒りをおそくする者は勇士にまさり,自分の心を治める者は城を攻め取る者にまさる」。(箴 16:32,口語訳)二十人以上の人に暴力をふるったある若い人は精神療法医の治療を受けたのち,次のように語りました。「ほんとうの男とはけんかをせずに自分の問題を処理できる人であるということが,今わかりました」。

生活から過度の緊張を一掃するための確かな原則を指摘して,セリエ博士はあるインタビューで次のことを述べました。

「ストレスの有無を決める二つの大きな情緒は憎しみと愛である。聖書はこの点を繰り返し強調している。その教えは,我々が生来持っている利己心をいくらかでも加減しなければ,我々は他の人の心の中に恐れと敵意を生じさせるということである。これは生活環境としてあまり快いものではない。これとは反対に自己中心の利己心を抑えれば抑えるほど,我々は憎しみより愛を我々に向けるように他の人を動かすことができる。そして我々はいっそう安全であり,それだけストレスに耐える必要も少なくてすむ」。

ペースの変化が助けになりますか

あなたの毎日のきまった仕事についてはどうですか。流れ作業に従事する多くの工場労働者のようであれば,同じ仕事を来る日も来る日も繰り返すうち,時には仕事がいやになることもあり得ます。生活の中で緊張をやわらげるには,どうしたらよいですか。

現在の職業にその望ましくない面を補って余りある取り柄があればともかく,そうでなければ自分の個性にいっそう合ったものに仕事を変えることによって事態を改善できるとも考えられます。仕事を変えることによって経済的な困難が生ずるのでなければ,自分に合った仕事をするほうが生活の中でストレスが少ないかもしれません。

そうは言っても多くの場合,たとえば家庭の主婦の場合のように仕事を変えることは論外です。そのような事情であれば,いちばん気の向かない仕事を最初にして,どちらかといえば楽しんでやれる仕事をあと回しにすることが良いかもしれません。また時おりペースを変えることが,緊張のうっ積を防ぐためにはどうしても必要です。短い散歩,30分の午睡,あるいは数分間,窓の外を眺めるだけでも緊張をほぐすのに驚くほどの効果があります。しかしあまり休憩ばかりしていると,今度は仕事がはかどらないのでかえっていらいらします。それでは緊張をほぐすどころか,むしろ悪化させることになるのでこの点に気をつけなければなりません。

ペースの変化を求めるのにもっと良い健全な方法があります。セリエ博士はこう述べています,「ひとつの特定な仕事を完成することが不可能になった時,休息にまさるものはないとしても,多くの場合,気分転換が休息と同じぐらい有効であることがわかった」。書きもの,絵,編みもの,手仕事その他,自分が興味をもって打ち込める趣味は緊張をやわらげます。

またからだを動かし,運動することの価値を低く見ることはできません。カルサス博士はこう書いています,「高脂血症,高血圧,糖調節能力低下,血液凝固亢進など,心臓病における危険因子として知られているものの大部分は,適度な身体訓練計画によって減少できることが知られている。これを行なった人は顔色もよく,気分もすぐれ,家庭や職場でいっそうよく問題に対処でき,夜もよく眠れる」。薪わり,部屋のペンキ塗り,自転車に乗ること,活発でそう快な水泳,全くのところどんな運動でも緊張をほぐすのに大いに役だちます。

形成期にある青少年もとくにストレスに敏感です。アロン・T・ベック博士は,緊張に対処するように親が子供をどのように援助できるかを説明しています。

「子供に愛情をそそぐのは良いことであるが,それだけでは十分ではないというのがわたし自身の態度である。……子供にとって確かに必要なのは,若い時にさまざまの問題に直面してそれに対処することを学ぶ機会である。親は子供の代わりにすべてを処理してやるべきではない。肝心なのは経験から学ばせることであり,それによって子供は将来に起こる同様なタイプの問題を解決できるようになる」。

事態を悪化させることを避けなさい

生活においてある程度の緊張は避けられません。しかし不必要に事態を悪化させていませんか。たとえば,たばこの使用は心臓に余分の負担をかけることが知られています。コーヒーに含まれるカフェインは,過度に緊張している人の場合,ストレス・ホルモンの分泌を増加させるということを示す研究があります。もっとも,家でくつろいでいる人の場合には,そのようなことはありません。また食べすぎや酒類の飲みすぎについてはどうですか。聖書のルカ 21章34節では食べすぎ,飲みすぎを「生活上の思い煩い」と結びつけています。習慣のあるものをやめ,また他のものを修正することによって,生活の中から緊張を減らすことができるのではありませんか。

毎日の緊張の原因で,多くの人が容易に避けることのできるものがあります。それは何ですか。自動車です。心臓発作を経験したことのあるドライバーについて行なわれたテストによると,運転中の脈拍は毎分180に達しました。これはレースを行なうドライバーの脈拍と同じです。車に乗るかわり時には歩いたり,自転車を使ったり,あるいは公共の交通機関を利用したりすれば,生活のストレスは減少するのではありませんか。

ストレスの状態におかれている時に事態を悪化させるのを避けるひとつの方法は,不必要な責任をそれ以上負わないことです。たとえば,家族の中に病人がいるならば,病気の治るまで引越し,転職など生活に大きな変化を加えないほうが賢明でしょう。

過度の緊張を生み出すいろいろな事態は予期せずに起きます。その有害な影響を最小限にとどめるには,前もって精神的な訓練をしておくことが必要です。聖書の伝道の書 7章8,9節は次のよい原則を述べています。「耐え忍ぶ心は,おごり高ぶる心にまさる。気をせきたてて怒るな。怒りは愚かな者の胸に宿るからである」。(口語訳)腹のたつことがあっても穏やかな態度に出るならば,敵対者をも益することになるでしょう。聖書は次のようにも述べているからです。「柔らかい答は憤りをとどめ,激しい言葉は怒りをひきおこす」― 箴 15:1,口語訳。

要するに緊張にはどう対処したらよいですか。もしそれが精神的な態度から生ずるものであれば,心構えを変えることです。時おりの休憩,身体的な運動あるいは健全な趣味を持つことによって,いつもの定まった仕事からのペースの変化を求めてください。神経をいらだたせ,ストレスを引き起こすような事態はできるならば避けることです。そして予期しないストレスに対してあらかじめ心の準備をしておくのがよいでしょう。

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