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  • 目ざめよ! 1985
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目ざめよ! 1985
目85 3/22 5–6ページ

世界政府 ― それを阻んでいるものは何か

歴史には,孔子の唱えた“礼”から,米国の首都ワシントンで開かれ,国際連合が誕生するきっかけとなるダンバートンオークス会議で提唱されたさまざまな概念にいたるまで,良い政府とはどうあるべきかについての無数の概念が織り込まれています。しかし,政府に関するだれの思想が全地球的な規模でうまくゆくようになるでしょうか。

世界には150以上の国々があり,各々の国には独自の統治形態があります。その中には,世界の覇権を争う二つの主要な政治イデオロギーのいずれかと提携している政府が少なくありません。しかし,大多数の人々は,そのいずれのイデオロギーに対しても信頼感を失っています。どちらも世界の主要な問題を解決してはいません。むしろ両者の対立により,世界はより不安定でより恐ろしい所になりました。宇宙時代の科学技術はその憂慮を大いに増し加えるものとなっています。

相互に依存する社会

宇宙時代の科学技術がこの惑星である地球について教えてくれたことがほかに何もなかったとしても,次の点は教えてくれました。すなわち,生命は最も小さい単細胞生物から最も複雑な生物にいたるまで相互に結びつきがあり,事実上すべてのものはほかのすべてのものと関係がある,ということです。英国の有名な詩人アレグザンダー・ポープは,「人間論」(1733-34)の中で,すべてのものの間のこの関係を,「存在の壮大な連鎖よ! それは神より来たる」と描写しました。

この原則は国家にも同様に当てはまります。諸国家は相互に依存しています。いよいよ小さくなる今日の世界にあって,どの国にも依存せずにやってゆける国は存在せず,島でさえ他に依存せずに存在するものはないでしょう。例えば,ある国が石油を必要としている場合に,それが満たされるかどうかは輸出用に石油を生産する別の国の能力に依存しています。そして,いわば連鎖反応のように,ある国が石油を手に入れられるかどうかによって,化粧品・プラスチック・製薬など一見関連がなさそうに思える数多くの業界が,人を雇ったり一時帰休にしたりするようになるのは珍しいことではありません。

あるいは,“北”の先進工業諸国を,“南”の発展途上諸国と比較してみてください。ここで言う“北”は世界人口の4分の1を占めていますが,製造業の10分の9を所有し,その収入の5分の4を受け取っています。しかし,世界の経済は相互に結びついています。例えば,一つの国,米国だけを取ってみても,20に一つの職は“南”の国々に製品を供給することと関係しています。“北”は,コンピューターやラジオ,テレビ,軍備などに用いられる原料を手に入れる点で,“南”に依存しています。ところが,食糧・水・住居・勤め口・保健・教育・衛生などの基本的な必要物は,“南”の大多数の国々よりも“北”の国々でのほうがはるかに多く満たされています。

世界政府がうまくゆくには,貧困・失業・汚染・核のジレンマなどが互いにはまり合うはめ絵パズルの一片のようなものであることをその政府が理解していなければなりません。それらの問題を個別に解決することはできません。一挙に解決してしまうか,全く解決しないかのどちらかです。歴史家のウィリアム・マクニールはこう述べています。「人類の直面している最も重大な問題は,諸国家からなる体制から全地に及ぶ一つの帝国への変化が起きるかどうか,起きるとしたらそれはいつかということである」。

しかし,大抵の国々は自国が酋長によって支配される部族であるかのように行動し,経済および社会的な発展に対する世界的な責任という真にうまくゆくような概念を抱いてはいません。ドイツ連邦共和国のブラント元首相は,ワールド・プレス・レビュー誌の中で次のように述べました。「現代の世界においては,大飢きん,経済の停滞,環境面の大惨事,政治の不安定,テロリズムなどを国境の内側に隔離しておくことはできない」。一国の抱えるさまざまな問題は,実際のところ,全世界の安定に影響しかねません。

必要とされているもの

世界政府がうまくゆくには,世界で最も貧しい者たちの必要を満たすためにその政府が世界の物的また人的資源を動員できなければなりません。さしあたってその日のための食糧や水,それに雨露をしのぐ場所を探すのが,人にとって何にも勝る関心事になっている国は少なくありません。人の基本的に必要なものが満たされなければ,身心は束縛され,自尊心は失われます。

世界政府がうまくゆくとすれば,富んだ国と貧しい国の間にある生活水準の差を縮める能力を備えていなければなりません。フランスの著名な編集者であるアンドレ・フォンテーヌは,「我々が人類の益のために富を用いさえすれば,すべての人々にとって十分の富がある」と述べています。貧しい国々は,繁栄している国々の富のおこぼれにさえあずかっていません。貧しい国々はさらに貧しくなっています。付表を見れば,地球の全人口のうちどれほどの人が基本的な必要物に事欠いているかが分かるでしょう。

世界政府がうまくゆくには,その政府は公正であらねばならず,世界のある地域に住む人々を他の地域に住む人々よりも優遇するようなことがあってはなりません。全人類の益のために仕える能力を備え,かつそれを実行する世界支配を求めるとしたら,だれに頼ることができるでしょうか。人間ですか。

[6ページの図表]

基本的な必要物に事欠く人々

― 栄養不良……………………………… 5億1,000万

― 文盲の大人…………………………… 8億

― 学校に行けない子供たち…………… 2億5,000万

― 保健医療の受けられない人々………15億

― 平均寿命60歳以下の人々……………17億

― 粗末な住宅……………………………10億3,000万

― 年収90㌦(約2万1,600円)未満……13億

資料: 「アメリカ政治学・社会学学会年報」

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