ものみの塔 オンライン・ライブラリー
ものみの塔
オンライン・ライブラリー
日本語
  • 聖書
  • 出版物
  • 集会
  • 目88 9/22 4–7ページ
  • 子供たちを生き続けさせる

視聴できるビデオはありません。

申し訳ありません,ビデオをロード中にエラーが発生しました。

  • 子供たちを生き続けさせる
  • 目ざめよ! 1988
  • 副見出し
  • 関連する記事
  • 扶養家族が多すぎる?
  • 母乳 対 人工栄養
  • 幼児に適した食物を
  • 母乳の利点
    目ざめよ! 1993
  • 命を救う,塩分を含む飲み物!
    目ざめよ! 1985
  • なぜ母乳で育てる方が良いか
    目ざめよ! 1981
  • 根深い原因,広範に及ぶ影響
    目ざめよ! 2003
もっと見る
目ざめよ! 1988
目88 9/22 4–7ページ

子供たちを生き続けさせる

ナイジェリアの「目ざめよ!」通信員

水は汚染され,食糧は乏しく,病気や伝染病が蔓延している ― このような状態は,開発途上国では珍しくありません。しかし,ナイジェリアの小児科医,チズー・オクド博士は「目ざめよ!」誌に,『親が[正しい衛生法を]知らなかったり,無視したりすることも,病気にかかりやすい状況の生じる原因になっている』と語りました。

オクド博士は続けて,『しばしば年寄りは若い親に,水のような下痢は不潔な物を洗い流しているのだから,全部出るまでほうっておくようにと言う』と述べています。親はそのような間違ったアドバイスに従って,病気の子供に何も治療を施しません。その結果,子供が死んでしまうことも少なくありません。

しかし,「命の源」であられる方を敬う人にとって命は貴重です。(詩編 36:9)ですから,神を恐れる親は,子供の命を危険にさらすような迷信や地方的な習慣には従いません。それで,マレーシアの保健省長官は,「病気の予防は……家庭から始まらねばならない」と述べています。

扶養家族が多すぎる?

「食糧不足」は今の時代の特徴であり,とりわけ開発途上国では深刻な問題となっています。(マタイ 24:7)「地球的規模の家族計画」という世界監視協会の報告書によると,問題を複雑にしているのは,「今でもアフリカや中東全域に出産率の極めて高い ― 女性一人につき子供の数が6人を超える ― 地帯がある」という事実です。

では,なぜアフリカ人の夫婦は自分たちの家族の大きさを制限しないのでしょうか。その報告書は,「[アフリカの]女性の経済的また社会的地位は,自分の産む子供の数に比例して高まる。子供たちが農作業や販売などの仕事を手伝う臨時の働き手になるので特にそう言える」と説明しています。「危機のアフリカ」という本は,「子供の死亡する確率が高いことは,アフリカ人の親たちが多くの子供をもうける要因になっている」と補足しています。アフリカには,生まれる子供のほぼ5人に一人が1歳未満で死亡する国もあります。しかし皮肉なことに,多くの子供をもうけると,家が手狭で非衛生的な状態になるという悪循環が生じ,主にその状況が原因で子供は死亡しているのです。

さらに医師たちは,女性には妊娠と出産から回復して再び妊娠するまでに時間が必要であると述べています。時間を置かないなら,健康な子供を産む能力は甚だしく損なわれる場合があるのです。

そういう事実があるにもかかわらず,アフリカの人々には,家族計画という考えを受け入れようとしない傾向があります。a しかし個々の人は,真剣に考慮もせずにその考えを捨てるべきではありません。クリスチャンであれば,聖書が,子供をもうけることを非としてはいないものの,確かにテモテ第一 5章8節で,「当然のことですが,自分に属する人々,ことに自分の家の者に必要な物を備えない人がいるなら,その人は信仰を否認していることになり(ます)」と述べている点を考慮するでしょう。家族が大きくなりすぎるなら,親として子供たちに十分な衣食住を備えてやれなくなるかもしれません。それで,これは個人的な事柄ですが,避妊することを学び,ふさわしい世話ができないほど多くの子供をもうけないようにしてきた夫婦もいます。

母乳 対 人工栄養

研究者のウィリアム・チャンドラーは,「食物の与え方の不手際による栄養失調で死ぬ子供のほうが,実際の飢きんで死ぬ子供より10倍以上も多い。下痢による脱水症の伴う栄養失調は,世界中で子供が命を失う主な原因となっている」と述べています。「食物の与え方の不手際」は乳幼児の時から始まる場合が少なくありません。

母乳は,必要な栄養がすべて含まれているので,ほとんどの乳児にとって理想的な食物です。それは,容易に,そして速く消化されます。常に新鮮で,ちょうどよい温度になっています。母乳には,乳児を保護し,伝染病に対する抵抗力を与える抗体が含まれています。また,母乳で育てれば,乳児の感情面の発育に肝要な,愛のこもった注意を向けることにもなります。

しかし,多くの開発途上国では,女性が一般の仕事に就くにつれ,母乳で育てる習慣が廃れてきています。その結果として,アフリカでは粉ミルクで育てられている乳児が少なくありません。そのようなミルクは,衛生的な状態のもとできちんと調合されたものであれば栄養になります。「しかし,世界の貧しい地域では,それが不可能な場合もある。母親は知らずに,粉ミルクを汚染された水で溶かすかもしれず,あるいは,お金を節約するために薄めすぎるかもしれない」と,タイム誌は報じています。その結果は致命的なものとなりかねません。

7人の子供の母親であるクィーンは,自分の子に病院の看護婦が最初から人工栄養を与えたことを思い起こします。クィーンは家でもその方法を続けました。しかし,6人の子供たちは皆,何度も重い下痢にかかりました。一人は危うく死ぬところでした。夫はこう述べています。「私たちは6人目の子供が哺乳瓶から感染していたことに気づきました。それでその使用をやめたところ,娘は回復しました。今クィーンは,7人目の子を最初の数か月間は母乳で育てています」。

教訓は何でしょうか。できるだけ早く自分の子に母乳を与えることです。健康によい乳が出るようバランスの取れた食事をすることです。母乳で育てることに伴う利点は,出産後,月経の開始が遅くなるという点です。それが自然の避妊薬と呼ばれているのはそのためなのです。

幼児に適した食物を

しかし,アフリカ人の子供は生後1年6か月になるまでずっと母乳だけを与えられることがあります。ウィリアム・チャンドラーは,「子供は乳離れさせられると,かむことも消化することもできない,あるいは栄養のない大人の食物を与えられる場合が少なくない」と述べています。

コートジボアールにあるユニセフ(国連児童基金)の事務局は,母親たちに「5か月を過ぎたら母乳だけでは足りない」と忠告するポスターを作りました。母乳に加えて離乳食を与えるべきです。それは果物,穀物,野菜などを煮て,裏ごしし,幼児がかんで呑み込めるほど柔らかくした食物です。ナイジェリア人であるイェオマという名の母親は,4人の子供を皆,最初の4か月間は母乳で育てました。生後1年になるまでは引き続き母乳を与えながら,徐々に果汁やパンがゆなど,調合された食物に切り換えてゆき,それをスプーンや哺乳瓶で与えました。食物を準備する際には衛生的であるよう十二分に気を配りました。その結果,子供たちは健やかに成長し,ほとんど病気にかかりませんでした。

子供が成長してゆくとき,バランスの取れた食事は健康を保つ助けになります。ヤムイモ,キャッサバ,精白米などのような炭水化物だけの食事は,十分栄養のあるものとはなりません。子供の体には,たんぱく質,ビタミン,ミネラルなども必要です。それらは肉,卵,ミルク,豆,トウモロコシ,その他いろいろな野菜や果物の中に含まれています。

また,食品がどのように扱われ,保存されるかということも重要です。冷蔵庫に入れずに二,三日たった腐りやすい食品は,使ってしまおうという気持ちになるかもしれませんが,使ってはなりません!「不潔になった食品は危険であることが多く,それを食べたため何度も下痢に襲われたり,他の伝染病にかかったりする場合がある」のです。ですから,(1)食べ物に触れたり調理をしたりする前に手を洗いましょう。(2)食物は,料理した後はすぐに食べましょう。室温で長時間そのままにしておいてはなりません。(3)台所,料理用具,衣服,体などを常に清潔できれいな状態にしておきましょう。―ワールド・ヘルス誌。

汚い水には病原菌や寄生虫がうようよしています。ですから,水は使う前にろ過するか,あるいは沸騰させます。食器は沸騰しているお湯でゆすぎ,食べ物を扱う前には手を洗うようにします。

確かに,最も簡単な保健対策は,高い規準の清潔さを保つことです。しかし開発途上国では,それは実際,挑戦となる場合があります。

[脚注]

a 開発途上国に関する調査で明らかになったところによると,中南米に住む母親の大多数は,今よりも多くの子供を持ちたいとは思っていません。「このような見方をする女性が圧倒的に少なかったのはアフリカだけ」です。―「世界情勢 1985」,世界監視協会。

[5ページの囲み記事]

栄養失調の症状の一部

■ 体力が落ちる ― 子供は活発な遊びをしない

■ 食欲があまりなくなる ― 子供は食物を受け付けず,ほとんど食事をしない

■ 成長が遅くなる ― 子供はその年齢にしては小さすぎる

■ 抵抗力が弱まる ― ちょっとした感染で病気になることが多い

栄養失調の原因の一部

■ 食物が不足している

■ 食物の量は十分でも,あまり栄養がない

■ 人工栄養を薄めすぎているか,非衛生的な取り扱いをしている

■ 病原菌に感染している

■ 下痢やおう吐を引き起こす寄生虫が腸内にいる

[7ページの囲み記事/図版]

他の救命策b

はしか,小児麻痺,百日ぜき,ジフテリア,破傷風,結核といった病気で毎日2,000人以上の子供が死にます。医師たちに言わせれば,そのような病気はみな予防注射によって簡単に予防できます。それで,子供たちにそれらの病気の予防接種をしてもらう親は少なくありません。例えばナイジェリアには,EPI(予防注射拡大計画)があります。多分,読者の住んでおられる国にも同様の計画があるでしょう。―ワクチン接種に関してさらに詳しくは,「目ざめよ!」誌,1965年11月22日号および12月8日号をご覧ください。

しかし,子供が十分に守られるためには,その後何回か追加抗原を注射してもらう必要があるかもしれないことを忘れてはなりません。よく親は,子供に最初の予防接種を受けさせると,後で子供が少し熱を出したり,痛みを訴えたりすることがあるので心配になります。それでも,そのような少しの不安は子供を致命的な病気から守るために払うわずかな代償である,と考える親は少なくありません。

ORT(経口水分補給療法),c のことも知っておくとよいでしょう。ここ10年間に,下痢による脱水症と栄養失調で,およそ3,000万人の子供が死亡しました。しかし,子供が下痢に襲われた場合,ブドウ糖と塩と水を混ぜた簡単な溶液で子供の命を救うことができます。それを飲ませれば,体は水分を吸収しやすくなり,下痢やおう吐によって失われた水分が補われます。パック入りの経口水分補給用食塩が手に入らないなら,次のような簡単な方法で作れます。1㍑弱の水に小さじすり切り1杯の食塩と,小さじすり切り8杯の砂糖を混ぜるのです。ORTは「下痢による脱水症で死亡する事態の9割を防ぎ」ます。

あらゆる予防措置を施しても,子供たちは病気に感染し,腸内に寄生虫を宿すかもしれません。どうすればそのような危険な状態を察知できるでしょうか。多くの国で手に入る体重増加グラフは助けになる場合があります。毎月子供の体重を量り,正常な発育の割合を示しているグラフ上に記入するだけです。二つの体重を比較すれば,子供の発育の遅れがある時には,それが分かります。

[図表]

(正式に組んだものについては出版物を参照)

体重増加グラフ

普通の健康な子供

栄養不良の可能性あり(医師または病院に相談)

20

18

16

14

12

10

8

6

4

2

キロ0

1年目 2年目 3年目 4年目 5年目

[脚注]

b この資料が準備されたのは,あくまでも情報提供のためです。「目ざめよ!」誌は,ある種の療法を別の療法よりも優れているとして推奨するものではありません。

c 「目ざめよ!」誌,1985年9月22日号,「命を救う,塩分を含む飲み物!」という記事をご覧ください。

    日本語出版物(1954-2026)
    ログアウト
    ログイン
    • 日本語
    • シェアする
    • 設定
    • Copyright © 2025 Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania
    • 利用規約
    • プライバシーに関する方針
    • プライバシー設定
    • JW.ORG
    • ログイン
    シェアする