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目ざめよ! 1999
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摂食障害の原因は何か

「摂食障害はどこからともなく降って湧くものではない。それは,その人の生活がどこかおかしいことを示す徴候であり,合図なのである」― ナンシー・コロドニー,ソーシャルワーカー。

摂食障害は今に始まったわけではありません。初めて正式に拒食症という診断が下されたのは1873年でしたが,その症状は300年も前からたびたび観察されていました。しかし,第二次世界大戦以来,拒食症になる人の数は激増しているようです。過食症についても同じことが言えます。その状態は何世紀にもわたって知られていましたが,この問題を扱った一冊の本が述べているように,ここ数十年の間に,「舞台の中央に躍り出た」のです。

摂食障害の原因となっているのは何でしょうか。遺伝でしょうか,それとも,やせを礼賛する文化への異常な反応でしょうか。家庭環境はどんな役割を果たすのでしょうか。これらの疑問に答えるのは容易ではありません。ソーシャルワーカーのナンシー・コロドニーが言うように,摂食障害を定義することは,「はしかや水痘のような病気の診断ほど簡単ではない」のです。「そうした病気であれば,医師は何が原因なのか,どのようにしてかかったか,どれほど続くか,最善の治療方法は何かをよく知っている」からです。

それでも,研究者たちは,摂食障害を引き起こすような要因を数多く指摘しています。その幾つかを考慮してみましょう。

やせの文化

裕福な国々ではファッション業界が,感受性の強い若者たちの前で小枝のように細いモデルたちを練り歩かせて,女性はやせていなければ美しくないという考えを植えつけます。このゆがんだメッセージに駆り立てられて,多くの女性が健康的でも現実的でもない体重になろうと苦心します。クリスティーン・デーヴィス博士はこう述べています。「平均的な女性は身長165㌢,体重66㌔である。平均的なモデルは身長180㌢,体重50㌔である。95%の人はこの数値にあてはまらず,この先あてはまる見込みもない」。

こうした事実があるにもかかわらず,一部の女性は自分が理想の体型と思うものを得ようとして極端に走ります。例えば1997年に3,452人を対象にして行なわれた調査では,24%の人が,目標の体重になれるのなら寿命が3年短くなってもかまわない,と答えました。その調査によると,「やせていなければ,生きる価値はない」と見る人もごくわずかながらいました。回答者の22%が,若かったころに抱いていた自分の身体イメージはファッション雑誌のモデルに影響されていたと述べていることから,同報告はこう結論しています。「メディアに登場するモデルたちのイメージが,女性の自分自身に対する見方に多大の影響を与えていることは,もはや否定できない事実である」。

もちろん,メディアの作り上げた理想像の犠牲になる可能性が最も高いのは,元々自分のことを良く思っていない人です。臨床ソーシャルワーカーのアイリーン・フィッシュマンが述べているように,「肝心なのは自尊心」です。自分の容姿をありのままに受け入れる人が食物に関して強迫観念にとらわれるのは稀であることが観察されています。

食べることと感情

摂食障害には食物以外にも多くの事柄が関係している,と言う専門家は少なくありません。「摂食障害は赤信号である」と言うのは,ソーシャルワーカーのナンシー・コロドニーです。「それは,自分が生活の中で無視するか避けるかしている何らかの状況に注意を払う必要のあることを教えてくれる。摂食障害は,自分の経験している何らかのストレスやフラストレーションを口に出していないことを想起させる」。

どんな種類のストレスやフラストレーションでしょうか。人によっては,家庭内の問題に関係したものかもしれません。例えば,ジェニーン・ロスは子供時代を振り返って,「ドアを乱暴に閉める音や荒立った声に対する防御」となったのは,食べ物,それも特にお菓子であったことを思い出します。「親のけんかが始まりそうになると,テレビのチャンネルを変えるのと同じくらい簡単に,母と父に振り回されているという意識を切り換え,自分と自分の上あごに感じられる甘さしか存在しない世界へ入ったものだ」と,ジェニーンは言います。

摂食障害にはさらに根深い原因が存在する場合もあります。例えば,「新版 十代の体」(英語)にはこう述べられています。「調査によると,性に関係した心的外傷(虐待やいたずら)を持つ人は,無意識に自分を守ろうとして,自分の体を性的魅力のないものにしたり,食べ物のような何か安全なものに注意を集中したりすることがある」。もちろん,摂食障害の人は性的ないたずらをされた経験があると早合点すべきではありません。

摂食障害の種は平穏な土壌と思えるようなところにまかれることもあります。実際,最も拒食症になりやすいのは,何かを自分で決定することや,自分の消極的な気持ちを言い表わすことが自由にできない環境の中で暮らしている少女かもしれません。そのような少女は,表面上は従順にしていますが,内面では動揺し,自分で自分の生活を左右できないと感じています。あえて公然と反抗しようとはしませんが,自分で左右できる生活の一部,つまり自分の体に注意を集中するのです。

とはいえ,注意すべきなのは,摂食障害は必ずしも家庭問題や性に関係した心的外傷の結果とは限らないという点です。家庭で体重のことがいつも話題になっているというだけの理由で摂食障害になる人もいます。親が太り過ぎているか,絶えずダイエットしているかすれば,食べ物に対する過敏な態度が ― または恐れの気持ちさえ ― 生まれるかもしれません。思春期の始まり自体が原因となる人もいます。成人期への移行に不可欠な体の変化であるのに,自分は太っていると思うことがあります。仲間に比べて早熟な少女の場合は特にそうです。この移行に怯えるなら,女性らしい丸みを帯びまいとして,極端な手段を取るかもしれません。

感情的な要素に加えて,身体的な要素も関係しているかもしれない,と言う研究者たちもいます。例えば,過食症は患者の脳内の化学反応に起因する場合もあるということを彼らは指摘します。気分や食欲をコントロールする脳の部分が関係していると主張し,このことは抗うつ剤が時に過食症の症状の軽減に効果を上げる理由の説明となるかもしれないと言います。

いずれにせよ,研究者たちは拒食症や過食症の要因を一つに絞ることに困難を覚えています。では,摂食障害と闘っている人たちを助けるにはどうすればよいでしょうか。

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拒食症の人は自分の容姿に対するゆがんだ見方をしていることが多い

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