家庭聖書研究によつて良いたよりを伝道する
オーストラリヤで
神経衰弱にかかつて,もう少しのところで自殺しようとした一人の婦人は,夫といつしよに医者のところに行きました。医者は十分に検査してから,世界中のすべての薬品も役立たないとその婦人に説明しました。医者はそれから本箱のところに行つて聖書を取り,これだけが彼女の神経を治せると説明しました。そして,毎日1章を読まねばなりませんと言つて,その医者は椅子に座り聖書の2章を読んでその方法を示しました。また,神父や牧師は援助することができない,ただヱホバの証者だけが援助することができる,とも告げました。その婦人はなんと驚いたことでしよう! その人の義理の姉妹がヱホバの証者のひとりだつたのです。『御国のこの良いたより』を用いる研究がすぐに始められました。そして,6週間たつと,その婦人の健康はいちじるしい進歩を示したので近所の人はびつくりしました。この婦人は,新しい世における主の『他の羊』の一員になることを待ち望んでいます。
英領ギアナで
ひとりの人は,自分の家から80マイル離れた一教会で自分の崇拝を長年のあいだ行つてきました。そして,汽車を利用して定期的に旅行をしたのです。ある日ヱホバの証者である一インデアン兄弟がこの人と話し合いました。この人は『御国のこの良いたより』という冊子1部を受け取りました。2,3頁を読んでから再訪問が取りきめられ,家庭聖書研究が始められました。ヱホバの最高主権についての聖書の証明は,謙遜な心を持つこの人により受け入れられました。後になつてこの新しい証者は以前の宗教との一切の結びつきを切りはなし,イエスの御こころを行うのでなく,ヱホバの御こころを行うための献身の象徴として洗礼を受ける,と『牧師』に通達しました。この新しい兄弟ひとりが洗礼を受けただけでなく,その二人の娘たちも洗礼を受けました。彼の妻と他の娘も伝道者です。
デンマークで
伝道するヱホバの証者の活動は,多数の善意者の興味をひき起します。ある日一人の姉妹はバプテスト派の一婦人を訪問しました。この婦人は,自分の教会内でも宗教的な活動をもつと活発にしなければならぬと30年以上も感じていたのです。この婦人は,聖書について話をするよう姉妹にたずねました。『御国のこの良いたより』を用いる研究が間もなく始まりました。この婦人は1週間に2回の研究をしてもらいたいと願い出て,程なく自分の教会から出ました。後になつて牧師が彼女のところを訪問しました。この婦人は,ヱホバの証者のことを良く思う理由を告げ,証者が人々を訪問していつしよに聖書を研究するからだと言いました。牧師は,彼女といつしよに研究できるし,また彼女が神をヱホバと唱え家から家に行つても,やはりバプテスト派であり得ると言いました。彼女は,ヱホバの証者といつしよにした4ヵ月間の研究で,バプテスト教会の30年間に学んだこと ― ヱホバの証者反対の特別な半年の研究を含む ― よりも多くのことを学んだと説明しました。
サラワクで
かつては首狩り人として悪名高つたデアク人の酋長の孫たちは,いまひとりの宣教者と聖書を研究しています。デアク人は心のあたたかい人々,もてなしの気持に溢れる人々です。そして,偽りとか不正直を嫌います。『御国のこの良いたより』という冊子を研究した彼らは,教会が地獄の火とか魂の不滅というような偽りの教理を教えていたことを知り,たいへん怒りました。またキリスト教国の牧師が真の神ヱホバの御名を人々から隠そうとしてきたことを知り,特別に怒りました。家族全部は真理を一生懸命に学んでおり,デアク村落内の他の人々に自分の知つていることを分ち始めることも程遠いことではありません。