『すべての国の民へ証言』
エホバの証人の1968年度年鑑より
台湾,中華民国
伝道者最高数: 1,056人
人口: 13,512,143人
比率: 12,796人に1人
汚れが暴露されて台湾における神の組織が清められて以来の過去6年間,さまざまの試練を喜びとした台湾の忠実な兄弟たちは,当時,組織から離れた人々が過去2年間に組織にもどったのを見て喜びました。全く離れていた3つのグループは,基本的な教義を正しく教えられてのち,いま63人がふたたび宣教に携わる資格を得たことを報告しています。(ヤコブ 1:2,3)わざに反対して排斥された人の中にも,復帰を許された人がいます。それに中国人の間で伝道している宣教者たちの熱心な働きによって大ぜいの新しい人が交わっており,この両方の型の産出的な宣教の結果,会衆を清く保つため,過ぐる年の間に排斥されたり,交わりをやめた58人の減少はほぼ相殺されました。
アミ族のひとりの巡回のしもべが語った次の経験は,アミ族の兄弟たちを教え,訓練する支部および巡回のしもべたちの努力の成果を物語っています。「孤立した群れを訪問した時のことです。新しいアミ語の文字を読むことを習った年配の兄弟は,基本的な教義について問われたのに答えられず,また質問に答えることもできないのに伝道して歩くことを嘲笑されたので非常に落胆したと語りました。アミ語の『良いたより』の冊子を読んだかどうかを尋ねると,読んだことは読んだが,内容を説明できないという返事でした。それでその冊子を用いて自分の家族と勉強することをすすめました。そのようにして聖書の教えを説明できるようになります。研究がとりきめられ,彼はこの冊子を用いて定期的に家族を教えました。その後の訪問の際,この兄弟はその日の経験に大喜びで野外奉仕からもどって来ました。彼は自分と同じ部族の神学生に会い,その人は三位一体のことで反対しました。しかし今度は,家族を教えて学んだ事柄を使い,これや他の教義上の問題で相手の述べた反対論を克服できたのです。彼はアミ語で出されたこの最初の聖書研究の手引きがあることに喜び,またそれを使って家族を教えるように励まされ,援助されたことを喜んでいます。それによって彼は「無言」の伝道者ではなく,真理を説明する方法を理解できたからです」。
ある人は14年間,正しい宗教を求めていましたが満足できませんでした。彼は説教を聞いては牧師に一つの質問をしました。「ロマ書 10章には,口で公に言い表わす者だけが救われるとあります。つまりあなただけが救われて,わたしたちは救われないことになります。わたしたちはどうなるのですか」。これに対して納得できる答えが得られたことはありませんでした。遂に彼は「ものみの塔」誌と「目ざめよ!」誌を偶然に手に入れ,それを配布している人々の組織が伝道者の組織であることを知りました。この人はいま定期的に集会に出席し,救われるために公に言い表わすことをみずから始めました。2冊の雑誌にはなんと力があり,またエホバはなんと大きな愛をもって羊のような人を見いだされるのでしょう。