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  • 象牙海岸における喜び ― それは困難を克服した結果
  • エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1976
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  • 偽りの宗教から離れる
  • 迷信的な慣行
エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1976
塔76 12/15 754–756ページ

象牙海岸における喜び ― それは困難を克服した結果

その名の示すとおり,象牙海岸は,かつて象の生息地でしたが,今日この国で,これらの巨大な生物を見ることはまれです。この国は,多くの人々の考える熱帯地方の典型とも言える所です。海岸沿いの気候は暑くて湿気があり,草木の繁茂する森林は北方へ広がり,やがて大草原へと続いています。木材とコーヒーの輸出産業は,象牙海岸を発展途上の国とするのに役立っています。以前フランスの植民地だった国柄,公用語はフランス語ですが,その国民は多くの言葉を話す幾つもの部族から成っており,五つの主要な言語群に属する70の方言を話します。

この国で王国を宣べ伝え,弟子を作る業を始めたエホバの証人は,多くの困難に出会いました。また幾年もの間,政府の公式の認可が与えられませんでした。しかしながら,ものみの塔協会ガーナ支部の指示と,エホバの祝福によって困難は克服されました。とはいえ,1950年の伝道活動に関する最初の報告から1967年に至るまで,彼らは絶えず悩まされてきました。

1952年には,ニューヨークのものみの塔ギレアデ聖書学校の第16期生である一人の宣教者が逮捕され,家宅捜査が行なわれ,在庫文書は没収されました。この事件担当の警官自身は同情的でしたが,そのエホバの証人は,当時最高裁判所のあったグランド・バッサムで裁判にかけられ,不法文書所持のかどで告発されました。有罪判決が下り,罰金が課されましたが,大きな損失だったのは聖書文書類でした。しかしながら,数か月後に,市場のある古本屋で没収された出版物を見いだせたことは,証人たちにとって大きな喜びでした。彼らは早速,それらをすべて持ち帰りました。

象牙海岸の人々の感情の自然な表現とはうらはらに,1965年から1967年まで,ものみの塔協会は禁令下に置かれました。禁令が発せられた当時,100名余りだったエホバの証人の小さな群れは,忠実に困難と投獄に耐え,禁令が解かれた時には,その数が220名にまで増加していたのを見て喜びにあずかりました。1971年までに,その数はさらに倍以上となり,象牙海岸の人々は,同年9月にものみの塔協会支部事務所が当地に設立されるのを見て歓喜しました。

清い組織

象牙海岸のエホバの証人にとって困難な事態をもたらす影響力は,外部からのものばかりではありませんでした。不品行は今日の事物の体制の特徴ですが,それは象牙海岸でも広く見られます。純粋のキリスト教が要求する基準にかない,バプテスマを受ける資格を得るために,道徳的に清い生活を送る点で大きな変化を遂げた土地の人々は少なくありません。そうした人々は,多くの場合,家族からの厳しい反対に遭いながら,そうしなければなりませんでした。

概して,象牙海岸では,一夫一婦の合法的な結婚という規準を受け入れる人は,ごく少数の人です。一夫多妻が多く見られ,結婚関係の不忠実は当たり前のこととなっています。合法的な結婚をすれば,法律上の妻がその安全な立場を利用して,反抗的になり,難しい問題が生じるのではないかという不安を抱く男子が少なくありません。したがって,合法的な結婚をしないで同せいし,女が子供を生めるということが分かってから,初めて結婚するといった男女も多くいます。エホバの証人は,聖書の原則に従うことによって,こうした問題を克服しました。その結果,ある結婚式などは市長によって執り行なわれ,喜ばしい集いとなりました。合法的に結婚する幸福な二人の喜びにあずかるために大勢のエホバの証人が集う際,笑顔の多いのを見て,これら当局者たちが驚きを表わすことは珍しくありません。

合法的に結婚することは,必ずしも容易ではありません。出生証明書の写しを含む多くの書類が要求されますが,当事者たちが,出生の際の書類が保管されていない辺ぴな村で生まれたような場合,そうした書類の入手は困難です。

新しく関心を持ったある人は,エホバの証人と知り合うようになる時まで,ある婦人と五年間同せいし,彼女によって四人の子供をもうけていましたが,エホバの証人との聖書研究により,合法的な結婚の必要性を悟るようになりました。その後,彼は,公式記録に誤りのあることに気付きました。その記録によれば,その女の人の現在の年齢が,合法的に結婚できる年齢より三歳も下回る十五歳にしかならないからです。二年半の間,相手の両親からの強い反対に遭いながら,正確な記録を得るために大きな努力が払われました。また,その両親は多額の花嫁代償を要求しましたが,そうした慣行は象牙海岸では非合法とされていました。ついに,彼は合法的に結婚することができ,今や,妻と共に献身し,バプテスマを受けたしもべとしてエホバに奉仕する喜びを味わいながら,清い生活を送っています。

偽りの宗教から離れる

多くの人々は,偽りの宗教の世界帝国である「大いなるバビロン」との縁を切るために,喜んで困難を克服しました。(啓示 17:5,15)ある宣教者は,一緒に神のみ言葉を学んでいた関心を持つ人が,良いたよりを宣べ伝えたいとの願いに強く動かされ,合法的な結婚問題について話し合ってから三日以内に,必要な書類を提出したことを述べています。その人はカトリック教徒でしたが,教会はこうした仕方で結婚を尊ぶように一度も要求したことがありませんでした。今や,この人はカトリック教会とのきずなを断つ必要を悟り,それを大問題としないよう決意しました。そして,喜んで脱退届けを書き,司祭に直接手渡しました。合法的な結婚を済ませ,今や「大いなるバビロン」とのきずなを断ったこの人は,妻と共に,エホバの証人の巡回大会に出席するため,370㌔もの旅行をしました。二か月もたたないうちに,この夫婦は家から家へ神の王国を宣明する業に携わるようになり喜びを得ました。

同じように「大いなるバビロン」を離れる人々が多くいます。教会の金もうけ主義によって,どれほどの問題が生じたかを人々が知るにつれて,教会の影響力は失われてきました。一人の新しいエホバの証人は,数年前息子を亡くした時,墓地における葬式の際に,司祭が「この子の父親はどこにいますか」,と大声で尋ねたことについて語っています。息子に先立たれた父親は,悲しみつつ司祭の傍らに現われましたが,多くの人の驚きをしり目に,司祭はたった今ささげられた祈りに対して1,000フラン(約1,500円)をすぐ支払うよう要求しました。驚いた父親は心の動揺を抑えながら,金を手渡しました。友人の中には,これほどまでに教会員の弱味に付け込むような宗教に信仰を持ち続けるのか,とあざける人もいました。後日エホバの証人がこの人と会った時,証人たちが『あなたがたはただで受けたのだから,ただで与えなさい』という原則に従っていることに対して,この人は心から感謝の念を表わしました。その人はなんのためらいもなく自分の住所を教え,聖書研究が始まって間もなく「大いなるバビロン」とのきずなをすべて断ち切りました。今やこの人は,王国の良いたよりを広める業に喜んであずかっています。

迷信的な慣行

象牙海岸において克服すべき主な問題は,人口の65%の人々に恐れを抱かせている精霊崇拝です。これらの人々は,生活のあらゆる面が,死んだ先祖の「霊」による影響を受けていると信じています。高度の教育を受けた人でさえ,これらの先祖に犠牲をささげます。道路の交差点で,霊のための犠牲として,二つか三つの卵と幾つかのコーラの実が入った小さな土の器やひょうたんが,地面の上にあるのを見かけることがよくあります。熱帯地方の国々によく見られる細菌やアメーバによって起きる病気が多いにもかかわらず,人々が死や病気の原因を自然界に帰すことはまれです。したがって,彼らは霊から身を守るために魔術師や呪物崇拝の祭司そしてお守りに頼ります。エホバに仕えたいと思う人々は,悪霊の力を恐れてはならないことを学ばねばなりませんでした。

エホバの証人と聖書研究を始めたある夫婦は,多くの問題を持っていたため,その研究は不規則になりました。それで,その人は呪物崇拝に関係した物品すべてを焼くことに同意しました。二日後に彼の故郷の村から急報が届きました。村の魔術師が“聖なるひょうたん”をのぞいて見たところ,村中のすべての人の“魂”が見えたのに,その関心を持つ男の人の魂が見えなかったということです。その呪物崇拝の祭司はこう言いました。「この男はもはや我々の仲間ではない。彼の魂は,我々から離れたのだから,彼は弱くて,もはやいかなる物神からの保護も得られない」。しかしながら,この関心を持つ人は,今や自分は真の神エホバの保護という,はるかに大きな保護を得たので,このニュースは自分にとって最善のニュースである,と村の人たちに告げることができました。克服すべき家族の問題が多くありましたが,この人は良い進歩を遂げ,1969年にアビジャンで開かれたエホバの証人の「地に平和」国際大会で,妻と共にバプテスマを受けました。

このように,多くの困難にもかかわらず,象牙海岸の人々は,エホバの組織に集められています。同国の証人のほぼ半数は,過去二年間にバプテスマを受けました。1975年の10月までに,1,113名が神の霊的パラダイスの喜びにあずかっていましたが,その霊的パラダイスは,急速に国中に広げられています。今年,1976年の3月には,「王国のこの良いたより」を喜びつつ宣べ伝える証人たちは,1,148名の新最高数となりました。(マタイ 24:14)1月には,首都アビジャン市内にある13の会衆のために巡回大会が開かれましたが,公開講演に1,508名が出席し,68名がバプテスマを受けました。確かに多くの人々は,エホバに仕えるために喜んで困難を克服しています。国の内陸部にある他の都市や町も,勇敢な宣教者や特別開拓者によって開拓されています。ますます多くの人々は,困難を克服してエホバに仕えることの喜びを言い表わしており,こうした人々は,「大患難」ののち,すばらしい象牙の牙を持つ象が,再び国中至る所で自由に歩き回る,文字通りの楽園で生活することをも待ち望んでいます。―啓示 7:14-17。

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