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“パンク・ロック”音楽
● “パンク・ロック”と呼ばれる新しいタイプの音楽が英国の若者たちの間で人気を呼んでいます。パレード誌によると,「これは,貧しい生い立ちの,訓練されていない十代の反抗者たちから成る新しい世代の不満を象徴している」。この音楽の主題は,「人に踏みにじられるな。踏みにじられたら,やり返せ」だと言われています。同誌はまた,「戦争と憎しみが平和と愛に取って代わった」と述べています。
伝えられるところによると,“パンク・ロック”の演奏家やファンは,バス切符やラベルなどをくっつけた古着を身にまとっています。若者たちはそれが似合いの服装だと考えているのです。
そのような音楽やダンスがある土地で流行したとしても,クリスチャンである親や若者は,“パンク・ロック”のような音楽の,テンポや感情を高ぶらせる性質だけでなく,それ以上の事柄をも考慮しなければなりません。イエス・キリストに従うと唱える人々にとって,「戦争や憎しみ」を強調する音楽やダンスはふさわしくありません。クリスチャンの使徒パウロは,『主の奴隷は争う必要はありません。むしろ,すべての人に対して穏やかであることが必要です』と書いています。(テモテ第二 2:24)パウロはまた,「すべての人に対して平和を追い求めなさい」とも書き記しています。―ヘブライ 12:14。
クリスチャンは聖書と調和しない精神を避けるだけでなく,自分の服装にも注意を払います。ゆえにパウロは,『女が,よく整えられた服装をし,慎みと健全な思いとをもって身を飾るように望みます』と書いているのです。(テモテ第一 2:9)そして,クリスチャンの規準が,男女を問わず若者にとっても高いものであることは言うまでもありません。
早期の家庭教育の価値
● サイエンス・ニューズ誌は,長期間にわたる研究の結果,家庭での子供の教育が大きな価値を持つと伝えています。親が,学齢期に達する前の子供を教育し,学校に上がってからもそうした教育を続けた場合には,子供の知能程度と能力は著しく向上しました。家庭における簡単な計画でさえ相違をきたしました。
家庭を基盤にした教育計画によって親の援助を受けた子供たちのうち,五年生になって特別な注意を必要とした人はわずか1%にすぎませんでした。しかし,家庭でそのような訓練を受けなかった子供たちの30%は,五年生になるまでに特別な助けを必要とするようになっていました。
聖書は,親による子供の教育を特に強調しています。古代の神の民には,次のような命令が与えられていました。「民を,男も,女も,幼い者も……集合させ,彼らが聴くように,また学ぶようにしなさい」。(申命 31:12,新)この“地域社会”型の教育は家庭での教育によって支持されていました。というのは,神の律法と原則に関して,親はこう告げられていたからです。「あなたはこれを自分の息子に教え込み,家で座る時も,道を歩く時も,寝る時も,起きる時も,これについて話さねばなりません」。(申命 6:7,新)ですから,テモテは,「幼い時から」聖書に精通していたのです。―テモテ第二 3:15。
エホバの証人が,聖書を中心とした自分たちの教育活動に,どんな年齢層の子供をも含めるのはそのためです。そのような教育には,文字を読めるように子供たちを助けることも含まれており,多くの場合に,子供たちは学齢期に達する前に文字を学びます。
深刻化する道徳の崩壊
● 神の言葉が予告していたところによると,「終わりの日」に,人びとは『自分を愛する者,自然の情愛を持たない者,自制心のない者,善良さを愛さない者』となります。(テモテ第二 3:1-5)予告されていた崩壊の中には,性道徳の崩壊も含まれています。淫行,姦淫,男女の同性愛などがはびこっています。その結果として,性病のまん延や望まれない妊娠も多く見られるのです。
現在明らかになっている性的な堕落の別の一面は,近親相姦,すなわち家族の成員の間での性の不道徳です。研究者たちはこう語っています。「近親相姦は伝染病のような勢いで広がっており,その大半は表面に出ない。また,その犠牲者は,社会経済の全階層に及んでいる」。
この不道徳な関係の中でも多くて有害なのは,父親と娘の近親相姦です。父親に犯された少女は,一生の間情緒不安定に悩まされるでしょう。その少女の男性に対する見方や,神が結婚のために創始された性関係に対する見方は,大抵の場合,著しく損なわれます。神の言葉が,「不潔で嫌悪すべき者……と淫行の者」は,「第二の死」で滅ぼされると述べているのはもっともなことです。―啓示 21:8。