異性との振る舞いにおいて貞潔さを保つ
1 「わたし,エホバは,あなたの神,あなたに自分を益することを教える者,あなたにその歩むべき道を踏み行かせる者である」。(イザヤ 48:17)わたしたちの日常の振る舞いに関しても,エホバは「益すること」,「歩むべき道」をご存じです。それで,わたしたちが振る舞いにおいて神の知恵を示すことは,わたしたちをつまずきから保護し,幸福を増し加えるものとなります。
2 聖書は,異性との振る舞いに関して道理に訴える明快な原則を示しています。「年長の婦人には母親に対するように,若い婦人には姉妹に対するように貞潔をつくして当たりなさい」。(テモテ第一 5:2)異性との振る舞いにおいて,貞潔さに関する原則を適用するのは賢明なことと言えます。―箴言 22:3。
家庭聖書研究において
3 姉妹たちの熱心な奉仕活動によって,聖書に関心を抱く大勢の男子が見いだされてきました。姉妹たちのそうした働きは大いに称賛されるべきです。(詩編 68:11)関心を示した男性が聖書研究に応じる場合,姉妹たちは会衆内の兄弟を紹介して司会を交替してもらったり,会衆内に司会できる兄弟がいないといったやむを得ない事情の場合には,必ず他の奉仕者に同席してもらって司会したりするように努めてきました。それは問題に巻き込まれたり,地域社会の人々に疑わしい印象を与えたりすることのないよう保護するものとなってきましたし,研究生にも貞潔さについて教える助けとなってきました。これからもその良い習慣を保ってください。兄弟が女性との研究を司会する場合も同じことが言えるでしょう。こうした勧めを無視した人々が問題に陥ってしまいました。
職場において
4 パートタイムの仕事を含め,クリスチャンは職場において世の人々との接触を避けることはできません。こうした環境の中で兄弟姉妹たちが聖書の道徳規準を固守し,言葉と行動によって「光を人々の前に輝かせ」てきたことはほめるべきことです。(マタイ 5:16)しかし,時として職場での異性との振る舞いで問題に陥る人々がいます。ある人はどれほど節度を欠いたものになるかを考慮せずに同僚との交わりに参加し,クリスチャンにふさわしくない行為をしました。またある人は,異性のなれなれしい近づき方に対して中途半端な態度を示したために問題に陥ってしまいました。
5 異性との交わりを事務的なレベルにとどめるのは知恵のあることです。同僚との付き合いやパーティー,旅行などに誘われるとき,聖書の原則を考慮して,賢明な判断を下す必要があります。勤めに就くとき,自分がクリスチャンであることをはっきり証言しておくのはよいことです。わたしたちの日常の言葉遣いや態度によってクリスチャンの思いの高潔さを表明できるのはわたしたちの特権です。―フィリピ 4:8。「ものみの塔」1987年3月15日号3-7ページ参照。
仲間のクリスチャンとの交わりにおいて
6 「貞潔をつくして当たりなさい」とのパウロの助言は,クリスチャン会衆内の対人関係に関して与えられたものです。したがって会衆内の異性に接する仕方は,他の人に不快感を与えることのない,貞潔なものであるべきです。相手が独身であろうと既婚者であろうと礼儀正しく振る舞うべきであり,決してなれなれしい言葉遣いや態度を示すべきではありません。異性になれなれしく手をかけることが問題の発端になった例もあります。
7 特定の異性といつも一緒に行動したり,異性と二人きりになる状況に身を置いたりすることを避けるべきです。未割り当て区域の奉仕で大勢が宿泊を共にするようなとき,分別を働かせるべきです。長老たちは異性の信者を牧羊訪問するとき,必ず複数で行くことによって模範を示してきました。こうした分別のある行動に大多数の伝道者たちが倣っているのはほめるべきことです。しかし,こうした助言の知恵を軽く見た一部の人たちが会衆や外部の人々につまずきを与えたり,道徳的な問題に陥ったりしたのは残念なことです。是非,貞潔さを含む上からの知恵を示したいものです。―ヤコブ 3:17。
8 パウロは,「すべての事においてわたしたちの救い主なる神の教えを飾る」よう勧めました。(テトス 2:10)わたしたちの貞潔な振る舞いは,わたしたちの宣べ伝える事柄に説得力を加え,一層美しい仕方で「ヤハを賛美」する助けとなるのです。―詩編 150:6。