研究記事 51
132番の歌 私たちは一つになる
エホバに喜んでもらえるような結婚式にするには
「全てのことを適正に,取り決めに沿って行いましょう」。コリント第一 14:40
ポイント
どうすればエホバに喜んでもらえるような結婚式ができるでしょうか。
1-2. エホバはどんな結婚式を挙げてほしいと思っていますか。
今,婚約中なら,人生の中でも特に幸せな日々を送っているはずです。結婚式の準備で大忙しかもしれません。エホバは結婚する2人の幸せを願っています。結婚式aの日もその後もずっと幸せでいてほしいと心から思っています。(格 5:18。ソロ 3:11)
2 エホバに喜んでもらえるような結婚式にすることは大切です。どうしてでしょうか。どのようにそうできるでしょうか。この記事では,そのために役立つ聖書の考えを学びます。結婚式の準備をしているカップルにとっても,式に出席する人や式について相談を受けた人にとってもためになるはずです。
エホバに喜んでもらえるような結婚式にするのはどうしてか
3. 結婚式の準備をしているカップルはどんなことを一番に考えますか。どうしてですか。
3 結婚を控えたカップルは,聖書に書かれているエホバの考えに合わせて式の準備を進めるようにします。どうしてでしょうか。結婚という制度を作ったのはエホバだからです。エホバはアダムとエバを引き合わせ,最初の結婚式を執り行いました。(創 1:28; 2:24)それで結婚式の準備をする時,エホバが何を望んでいるかをまず考えることは大切です。
4. 結婚式の日にもエホバに喜んでもらいたいと思うのはどうしてですか。
4 結婚式の準備の時に,エホバの望んでいることを考えるべき大切な理由がほかにもあります。エホバはお父さんで,親友でもあるからです。(ヘブ 12:9)エホバにこれからもずっとそういう存在でいてほしいと思うのではないでしょうか。結婚式の日も,ほかのどんな日も,この大切な友達を悲しませることはしたくありません。(詩 25:14)エホバがこれまでしてくれたことや,これからしてくれることを考えると,エホバに喜んでもらえるような結婚式にしたいと思うのではないでしょうか。(詩 116:12)
エホバに喜んでもらえるような結婚式にするには
5. 結婚式の準備をする時,聖書はどのように役立ちますか。
5 聖書には,結婚式や披露宴について細かなルールは書かれていないので,状況や土地の習慣や好みに合わせて決めることができます。結婚についての法律に従う必要もあります。(マタ 22:21)でも何より大事なのは,聖書に書かれている神の考えに沿った結婚式にすることです。そうすればエホバに喜んでもらえます。では,どんな神の考えを覚えておくといいでしょうか。
6. 結婚についての法律に従うことが大切なのはどうしてですか。
6 法律に従う。(ロマ 13:1,2)多くの国には,結婚についての法律があります。クリスチャンのカップルは,自分たちの地域にどんな法律があるかを確認し,それに従わなければいけません。何か分からないことがあれば,長老に相談してください。b
7. どんな雰囲気の結婚式にするといいですか。
7 品位のある雰囲気にする。(コリ一 10:31,32)世の中の雰囲気を持ち込むのではなく,聖なる力が流れていることがはっきり分かるような雰囲気にすることを心掛けましょう。(ガラ 5:19-26)聖書によると,リーダーシップを取るのは夫です。それで,和やかで品意のある結婚式にする責任は新郎にあります。どうすればそういう結婚式にできるでしょうか。聖書に基づく結婚の話をしてもらうと,結婚というエホバからの贈り物への感謝が深まります。出席する人たちみんなも温かく品位のあるその話から,結婚式が厳粛なひとときだということを理解できます。それでたいてい,兄弟姉妹は王国会館で挙式します。王国会館を使いたい場合,なるべく早く長老団に手紙で依頼してください。
8. 品位のある雰囲気の披露宴にするために何ができますか。(ローマ 13:13)
8 ローマ 13:13を読む。披露宴の雰囲気にも気を付けるようにします。世の中に広く見られる風潮に影響されないために何ができますか。「ばか騒ぎ」と訳されているギリシャ語は,飲み過ぎたり夜遅くまで音楽が流れたりするようなパーティーを連想させます。(ローマ 13:13の注釈「ばか騒ぎ」の項目を参照。)披露宴でお酒を出す場合,誰も飲み過ぎたりしないように気を配ります。c 音楽を流すとしても,会話が楽しめるぐらいのボリュームにとどめましょう。音楽のジャンルや歌詞にも注意して,その場にいる人たちの良心に配慮します。
9. 披露宴でスピーチや余興をしてもらう場合,どんなことに気を付けますか。
9 披露宴で友達にスピーチをしてもらったり,動画を流したり,余興をしたりすることを計画していますか。きっといい思い出になるはずです。でも,どんなことをするにしても,みんなが爽やかな気持ちになるようなものにしましょう。(フィリ 4:8)こう考えてみてください。「誰かに失礼だったり,嫌な思いをさせたりしないだろうか。結婚を軽く見るような内容ではないだろうか」。何よりも「エホバに喜んでもらえるだろうか」と考えてください。ユーモアがあるのはいいことですが,下品な内容のものは避けなければいけません。(エフェ 5:3)披露宴でコメントをすることになっている家族や友達に,どんなことに気を付けてほしいかを前もって伝えておきましょう。
10. シンプルな式にするといいのはどうしてですか。(ヨハネ第一 2:15-17)
10 新郎新婦が目立ち過ぎないようにする。(ヨハネ第一 2:15-17を読む。)自分たちに注目を集めようとするのではなく,エホバがたたえられることを目指しましょう。エホバはそういう姿勢を喜んでくれます。それで,お金をたくさんつぎ込んで持ち物を「見せびらかす」ような派手な結婚式にはしないようにします。シンプルな式にすることにはどんなメリットがありますか。ノルウェーのマイク兄弟はこう言っています。「借金をせずに済み,開拓を続けることができました。シンプルでしたが,思い出に残るいい式だったと思います」。インドのタビサ姉妹もこう言っています。「ストレスが少なかったです。式がシンプルな分,悩んだりもめたりしなくて済んで,楽でした」。
どこに住んでいてもクリスチャンは,思い出に残るシンプルですてきな結婚式ができる。(10-11節を参照)
11. 花嫁と花婿は結婚式で何を着るか選ぶ時,どんなことを考えるといいですか。(写真も参照。)
11 新郎新婦は結婚式の時,何を着たらいいでしょうか。すてきに装いたいと思うはずです。聖書の時代も花嫁と花婿は美しく着飾りました。(イザ 61:10)結婚式の時の服装は普段とは違うでしょう。でも,露出が多かったり派手過ぎたりする服装はしたくありません。(テモ一 2:9)新郎新婦が着ていたものばかりが印象に残るような結婚式になってしまうとしたら残念です。(ペテ一 3:3,4)
12. 聖書の教えに反する結婚式の習慣を避けるのが大切なのはどうしてですか。
12 聖書の教えに反する習慣を避ける。(啓 18:4)世の中の結婚式には,間違った宗教や心霊術や迷信の影響を受けた習慣が見られます。エホバは,そういう汚れたものから離れなさい,と言っています。(コリ二 6:14-17)あなたが住む地域の結婚式で,これはどうなんだろう,と思う習慣や伝統があったら何ができますか。きちんと起源を調べ,聖書の教えに合っているかどうかを確かめましょう。
13. 新郎新婦は贈り物をもらう時,どのようにエホバに倣えますか。
13 結婚する2人に贈り物をするのが一般的な地域もあります。もちろん,どんな贈り物ができるかは人それぞれ事情によって違います。クリスチャンはいつも与えたいと思っていて,与えると幸せな気持ちになれます。(格 11:25。使徒 20:35)とはいえ,新郎新婦は出席者に,必ず贈り物をしないといけないと思わせたくはありません。ささやかな贈り物は喜ばれないと感じさせたりもしません。エホバのように感謝の気持ちを忘れないでいたいものです。出席者が自分にできる心からの贈り物をしてくれていることを喜びましょう。(コリ二 9:7)
大変だと思う時できること
14. 結婚式の準備をする中で,どんな難しさを感じることがありますか。
14 エホバに喜んでもらえるような結婚式をしたいと願っていても,なかなか難しい場合があります。例えば,シンプルな式にしづらいと思うかもしれません。ソロモン諸島のチャーリー兄弟はこう言っています。「披露宴に誰を呼ぶかすごく悩みました。友達はみんな自分が呼ばれるものと思っていました。この辺りではそれが普通のことだからです」。先ほどのタビサ姉妹もこう言っています。「私が住む地方では盛大な披露宴をするのが一般的です。それで,親を説得してゲストを100人ぐらいに抑えるのが大変でした」。インドのサラ姉妹はこう話します。「社会的地位に強いプライドを持っている人たちもいます。いとこたちはすごく豪華な結婚式を挙げました。それで,もっと盛大な式にするようにというプレッシャーをかけられました」。では,こういういろんな大変さがある時,どうしたらいいでしょうか。
15. 結婚式の計画について祈るのが大切なのはどうしてですか。
15 結婚式の計画について祈る。気掛かりな状況や自分の気持ちを何でもエホバに話せます。(フィリ 4:6,7)良い判断ができるように,心配があっても穏やかな気持ちでいられるように,必要な時に勇気を出せるように祈ってください。(ペテ一 5:7)エホバが祈りを聞いて助けてくれるという経験をすると,エホバをますます信頼できるようになります。タビサ姉妹はこう言っています。「私たちは,2人の間でも家族との間でも,意見がぶつかったらどうしようかと心配でした。それで2人で結婚式について話し合う時はいつも,まず一緒に祈るようにしました。エホバが助けてくれたので,空気がぴりぴりすることはありませんでした」。
16-17. 結婚式の計画を立てる時,良いコミュニケーションが大切なのはどうしてですか。
16 上手にコミュニケーションを取る。(格 15:22)結婚式に向けて2人で決めないといけないことがたくさんあるはずです。日付,予算,招待する人などいろいろです。何かを決める前に2人でよく相談し,聖書の考えも確かめるようにしましょう。経験を積んだクリスチャンからアドバイスをもらうのもいいことです。自分の希望や好みを伝える時は,意見を通そうとするのではなく,相手の気持ちに配慮しながら穏やかに話しましょう。両親など近い家族から何かの要望を受けたなら,できる限り応えるようにします。結婚式は家族にとっても特別な時だからです。要望通りにできない場合は,理由を丁寧に説明してください。(コロ 4:6)2人の一番の願いが,幸せでエホバに喜んでもらえる結婚式にすることだということを,家族にも分かってもらえるようにしましょう。
17 特にエホバの証人ではない親に,自分たちの意向について説明するのは難しいかもしれません。そんな時どうしたらいいでしょうか。インドのサントシュ兄弟はこう言っています。「家族は結婚式の時,ヒンズー教のいろんな儀式を取り入れてほしいと思っていたので,それができないことをかなり時間をかけて説明しないといけませんでした。同時に,エホバが嫌うことでない限り家族の願いを尊重するようにしました。例えば,披露宴で出す食事のメニューは家族の希望に合わせて変更しました。家族が嫌がったので歌やダンスはしませんでした」。
18. 式がスムーズに行われるように何ができますか。(コリント第一 14:40)(写真も参照。)
18 よく計画する。前もってよく準備していれば,当日あたふたしなくて済みます。(コリント第一 14:40を読む。)台湾のウェイン兄弟はこう言います。「結婚式の数日前に,スタッフの兄弟姉妹と簡単な打ち合わせをしました。式の流れを確認し,本番がスムーズに進むようにリハーサルもしました」。ゲストに配慮して,できる限り式が時間通りに進むよう見届けましょう。
式がスムーズに進むために,前もってよく計画しておくことが大切。(18節を参照)
19. 披露宴でも節度が保たれるようにどんなことができますか。
19 どんなことが起きそうか考えておけば対策ができます。(格 22:3)例えば,招いていない人が披露宴に来ることが普通の地域なら,そういうことを防ぐために何ができるか考えておきましょう。エホバの証人ではない親族に,エホバの証人の結婚式がどんな様子かを前もって伝えてください。jw.orgの「エホバの証人の結婚式はどのようなものですか」の記事を見せることもできます。披露宴の時もきちんと節度が保たれるように,信頼できる兄弟に「宴会の幹事」を務めてもらいます。(ヨハ 2:8)当日の流れを幹事の兄弟に具体的に伝えておけば,品位のある雰囲気になっているか,計画通り進んでいるか見届けてくれるはずです。
20. 結婚する2人はどんなことを覚えておくといいですか。
20 結婚式までにしなければいけないことを考えると,気が遠くなるかもしれません。でも覚えておきたいのは,結婚式が2人でエホバに仕える素晴らしい日々の始まりだということです。シンプルで品位のある結婚式にできるよう,ベストを尽くしてください。エホバに頼りましょう。エホバに助けてもらうなら,後で振り返って幸せな気持ちになれるようなすてきな結婚式にできるはずです。(詩 37:3,4)
107番の歌 神の愛の模範
a 語句の説明: 多くの文化圏では,結婚式で新郎新婦が神の前で誓いをします。式の後に披露宴が行われることもあります。結婚式や披露宴をするのが一般的ではないとしても,結婚式についての聖書の考えを調べるのは大切なことです。
b クリスチャンが結婚に関する法律をどう見るかについて詳しくは,「ものみの塔」2006年10月15日号の「神と人から見て誉れのある結婚式」という記事を参照。
c jw.orgの「アルコールを出してもいい?」の動画を参照。