ものみの塔 オンライン・ライブラリー
ものみの塔
オンライン・ライブラリー
日本語
  • 聖書
  • 出版物
  • 集会
  • 目72 7/22 16–19ページ
  • 水泳は有益か

視聴できるビデオはありません。

申し訳ありません,ビデオをロード中にエラーが発生しました。

  • 水泳は有益か
  • 目ざめよ! 1972
  • 副見出し
  • 関連する記事
  • さまざまな益
  • 生来備わっている技術ではない
  • いぬかきとクロール
  • 知っておく価値のある泳法
  • 浮いたままでいる
  • 用心は肝要,益を享受する
  • 泳ぎを習得する
    目ざめよ! 1971
  • 水中でどれほど長く生きられますか
    目ざめよ! 1973
  • 泳ぐ人
    聖書に対する洞察,第1巻
  • 脳卒中 ― その原因
    目ざめよ! 1998
もっと見る
目ざめよ! 1972
目72 7/22 16–19ページ

水泳は有益か

暑い季節のあいだ大勢の人々がプールや海岸や湖へ続々と出かけてゆく。多くの人は水泳を楽しみにしているようだ。しかし,泳ぎ方を知っておくのはほんとうに価値があるだろうか。水泳は有益だろうか。

水泳は明らかに楽しい娯楽の一種である。しかも,それはまた非常に健全な運動でもある。医者の中には,さまざまな精神的また肉体的不調の療法や予防策として水泳を勧める医師もいる。

さまざまな益

水泳がきく場合のある慢性疾患の一つは静脈瘤である。水中での運動は静脈にマッサージを施したり,静脈をぴんと張ったりする効果があり,静脈をよりしっかりした状態にさせる。事実,泳ぐと,からだの外側の部位はあますところなく水によるマッサージを受ける。不眠症で悩む人が水泳をしてよくなることは珍しくないが,神経が水の影響で和らげられるのである。

しかし,特に有益なのはそのすぐれた運動である。実際,泳ぐさいのからだの協働的な動きにはあらゆる筋肉が関係している。筋肉のすぐれた発達を促すことができ,しばしば血液の循環が改善され,また腎臓や腸その他の内臓器官の働きもよくなる。

水泳はからだの線をよくするのにも役だつ。上下にける動作は臀部と腿を引き締めるのに役だち,やがては腰部を細くさせる要因となる場合もある。抜手の動作は肩と背中の筋肉を強くし,姿勢をよくするのに役だつ。定期的に水泳をすると,顔色がよくなったり,若者の場合,ニキビがなくなることもしばしばある。

しかし,泳ぎ方を知っておくのは,さらに重大な価値のある事柄となる場合もある。命拾いをすることもあるのだ。毎年幾千人もの人々が水死しており,アメリカとカナダだけでもその数は7,000人にも及ぶ。また,水死者の約半数は,安全な場所からわずか6メートル足らずのところでおぼれているのだ! もし泳げさえしたら,あるいはもっと上手に泳げさえしたら,多くの人はいざという時に自分の命を救えるのだ。

生来備わっている技術ではない

人間は,魚やカエルその他の動物のように,生まれつき泳ぎ方を知っているわけではない。人間は泳ぎ方を学ばねばならない。しかしそれは,そんなに苦労しなくとも習得できる技術である。

水泳とは,水中でからだを推進させるように腕と足を動かすだけのことである。それにはいろいろの方法がある。スピードを目的として考案されたものもあるが,疲れずに長距離を泳ぐのに適した泳法もある。一つ以上の泳法を習得するのはいちばんよいことだ。そうすれば,いっそう楽しめるとともに,よりよい運動ができ,また自分の命を救うことになるかもしれない。

いぬかきとクロール

泳ぎ方もしくは泳法はいろいろあって,それぞれ名称が付けられている。いちばん覚えやすいのは,いわゆるいぬかきである。それは幼児がはう時の姿勢や手足の動きに似ており,人間にとって自然な泳法である。頭は水面上に保てるので呼吸は問題ではない。ごく幼い子どもでもこの泳法をいち早く覚える場合がよくあり,時には2歳で相当の距離を泳げる場合もある。

しかし,いぬかきは速度がおそく,どちらかといえばぶかっこうだ。それでたいていの泳ぎ手はそれをやめて,あらゆる泳法のうちでもいちばん速いクロールを習得しようとする。西暦1900年ごろ,リチャード・キャビルという一オーストラリア人がソロモン群島のある農園主のむすこから習ったと言われている。後日,調査したところによれば,そこの島民は記憶でたどれるかぎりの遠い昔からその泳法を用いてきたということがわかった。

クロール泳法が紹介されるに及んで,水泳の古い記録は破られていった。また,型が改善され,呼吸の上手な調節が重視されるようになって,記録は驚くほどの速さで更新されている。現在女子は,400ないし1,500㍍の距離をわずか15年前当時の男子よりも速く泳ぐ。1,500㍍の17分19秒9という女子世界記録は,1956年当時の男子世界記録より32秒以上も速いのである。現在1,500㍍の男子の記録は16分4秒5で,かなり速い歩行速度に匹敵する。

しかし問題は,クロール泳法は習得がむずかしいことである。両腕は抜手の仕方で交互に水面から出されるのだが多くの人はその動作を正しく行なわない。腕を水面から出すさい,めったにひじを曲げず,大きな弧を描いて腕を前方へ振り動かすのだ。そのようにすると,臀部と脚の線が乱れる傾向があり,揺れ動いて,正しいけりが妨げられる。両足はほぼまっすぐに保ち,かかとがわずかに水面から出る程度に,腰部をかなめとして力強く上下にばたつかせるべきである。ひざは力を抜くべきだ。

正しい呼吸の仕方はとりわけ習得しにくいが,遠くまで泳ぐには絶体必要である。顔を規則正しく一方の側に向けて回すさいに,空気は口の隅ですばやく吸い込む。ところが,横側あるいは前を向いて頭全体を持ち上げる泳ぎ手が少なくない。そのために,からだは水中の正しい水平の位置からさがり,前方に抵抗が生じ,速度は落ちる。

泳ぎの上手な人は頭を水中に保ち,顔を横に向ける際に実際には通常の水線の下方で,つまり頭が水を切るときに生じるわずかな波くぼで空気を吸うのである。それから顔を水面の下方に回して,水中で鼻から空気をはきだす。

腕と脚の動きを呼吸動作と完全に協働させて行なうなら,クロールはほねのおれない精密な泳法の一つである。クロールは非常に優美だ。しかしたいていの人はそのような泳ぎ方をしていない。彼らは水の中で苦闘する。その結果,クロールで泳ぐ人の大半はすぐに疲れてしまう。アメリカ沿岸警備隊は,アメリカ人全部の半数は15㍍も泳げないと推定している。それで,いざという時になると,たいていおぼれてしまうのだ。

このようなわけで,身の安全のために他の泳法をも知っておくのは賢明である。全部水面の下で行なわれる泳法は覚えやすく,疲れも少ないので,実際,もっと楽しく泳げる。しかしそのような泳法がとりわけ大切なのは,危急の場合,自分の命を救う手だてともなるからだ。

知っておく価値のある泳法

そうした泳法の一つに横泳ぎがある。その泳ぎ方をよく学べば,たいていの人にとって水泳はほんとうに楽しい運動となる。腕を水面から出す必要は少しもない。それに顔を水中に入れないので,呼吸を制御する問題はない。それでこの泳法で泳ぐ人はひと息いれて,気楽に泳げる。

横泳ぎをするさい,泳ぎ手は片方の耳を水中につけ,水の中でからだを横にする。始めに両腕をあごの近くへやり,上の腕をまっすぐ後方へ,また下の腕を前方へのばす。同時に,両足はすばやくはさみのように動かす。ちょっとの間そのままの姿勢ですべるように進む。それから,両手を再びあごの近くにもどし,両足は広げて再びはさみげりする。滑るように進むこつを覚えて,もっとゆっくりと落ち着いて泳ぐと,10回水をかくごとに9㍍以上進めるであろう。

顔を下に,あるいは横に向けて泳いで疲れたなら,あおむけになって別の泳法を用いると,一息つける。そのためには,初歩的な背泳は理想的なものと言えよう。その泳ぎ方をすれば,水中での動作は実に楽である。また,もう一つの利点は,呼吸がすべて水面上で行なわれることだ。これはおそらくすべての泳法のうちでいちばん疲れの少ないものだろう。背泳は泳ぎ方のごく下手な人たちにさえ効果的に教えることができ,わずか数時間指導するだけで100㍍近く泳げるようになる人もいる。

泳ぎ手は水中であお向けになる。腕はからだの両横へやり,足はまっすぐ伸ばす。両足は腰部から交互にゆっくりと上下に動かし,ひざの力を抜く。足を上下に動かす間,指先は水面からわずかに出てもよい。

腕の動作はとりわけ容易で,最小の努力ですむ。両腕をいっせいに肩の高さにもってゆき,次にひじの所で曲げ,それから両手をももの横へかなりすばやくもっていくのだが,手はいつも水面の下にある。腕は,ももの横の方へすばやく動かす場合を除いては,かなりゆっくり動かす。10㍍進むのに,腕で6回水をかけば,まず十分である。

人びとがこうした楽に泳ぐ方法を知っていれば,さらに楽しく泳げるばかりか,おぼれる心配はもっと少なくなるだろう。疲れてからだが弱わり始めたなら,水中で別の姿勢をとり,別の泳法を用いられることを知っているのだ。

浮いたままでいる

万一の事態に陥った場合,肝要なのはろうばいしないことだ。水と戦ってはいけない。冷静さを保ちなさい。たとえ疲れて,もはや泳げなくなっても,なお浮いたままでいることができる。

水泳の初心者はたいてい,手足を力いっぱい動かさないと沈んでしまうと考えるが,そうではない。からだを楽にすることだ。人間には自然の浮力があり,ろうばいしないようにすれば,容易に浮いたままでおれるものだ。

つまり,水の中であお向けになることだ。耳は水中にはいるが,鼻と口は水面上にある。両腕を広げて,両手で櫓をこぐような動作を少し行なうとよい。呼吸は通常どおりにする。足が水面から沈まないよう時々水を軽くけるとよい。

あるいは,浮いたままでいるもう一つの方法は,水中で垂直の姿勢をとり,少し前かがみになる。肩から力を抜いて両腕をおろしてみるとよい。驚くかもしれないが,たいていの人は沈まない。手足を動かさなくても,頭が水面下に少し沈む程度で,からだは依然として浮くものだ。しかし,15秒かそこらのちに空気が必要になったら,どうすればよいのだろうか。

水中で鼻から空気を吐き出しながら頭を上げるのだ。そのさい,足を上げて足の裏で水を下方にけりながら伸ばす。また,楽な仕方で両腕を頭の前で交差させるとよい。そして,顔が水面上に出たなら,呼吸ができる。

空気を吸ったなら,顔を下に向け再び頭を水中に沈め,手をからだの横へやる。再び空気が必要になるまでからだを楽にし,それから同じことを繰り返すわけだ。片腕が折れ,ひどいやけどをしたある男の人は,このような方法で5時間も浮いていた。そして,ついに救助された。

用心は肝要,益を享受する

水泳は娯楽や健康という面で少なからぬ益がある。命を救う手段ともなり,また水泳をいっそう楽しむ方法ともなる,楽な泳ぎ方を知っておくのはよいことである。しかし同時に,自己過信に陥って水中で危険を冒したり,安全のための規則を無視したりするようなことは決してしてはならない。

食事の直後には絶対に泳いではならない。さもないと,激しい胃けいれんを起こす場合があるからだ。そのために溺死した優秀な泳ぎ手さえいた。ひとりで泳いではいけない。いざというときに助けることのできる人といっしょにいるとよい。水中や水の近くに小さい子どもをひとりだけで放置するようなことは決してすべきではない。子どもはひと声も上げずにおぼれることがある。ボートで出かけるときには,いつも救命胴衣を身に着けることだ。万一の場合,それは命を救う手だてとなるからだ。知らない場所では決して水中にもぐったり飛び込んだりしてはならない。まず最初によく調べて,十分に深いかどうか,隠れた岩や木材がないかなどを確認することだ。

用心は肝要である。アメリカの場合,事故死の原因のうち溺死は第二の大きな死因となっているという重大な事実を考えてもらいたい。水泳のさまざまな益を享受してもらいたいが,悲劇を起こして水泳の楽しみを台なしにしてはならない。

[17ページの図版]

横泳ぎは水泳をいっそう楽しいものにする。顔が水面下にはいることは決してないので,楽に泳げる

[18ページの図版]

浮くためには,あお向けになり,櫓をこぐように両手を動かせばよい。足は軽く上下に動かす

    日本語出版物(1954-2026)
    ログアウト
    ログイン
    • 日本語
    • シェアする
    • 設定
    • Copyright © 2025 Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania
    • 利用規約
    • プライバシーに関する方針
    • プライバシー設定
    • JW.ORG
    • ログイン
    シェアする