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目ざめよ! 1980
目80 3/22 21–23ページ

南極の“小男たち”

ウルグアイの「目ざめよ!」通信員

「おーい,あの氷山の上に二人の“小男”がいるぞ」,と乗組員の一人が叫びました。これらの南極探険隊員がさらに近づき,もう一度双眼鏡をのぞいてみたところ,今度は5人の“小男”がいました。それがやがて7人になりました。しかしこの“小男たち”が実はペンギンだったことを知って,これら初期の探険家たちはびっくりしてしまいました。ペンギンの方は,自分たちの氷の国に侵入してきた見知らぬ生き物をもっとよく見ようと,冷たい水の中から次々と浮氷塊の上に飛び乗っていたのです。

南極とペンギンの関係は,北極と白クマの関係に似ています。すべてのペンギンが同じなのではなく,どの種類にも,互いを他と異ならせる独自の特色や習性があります。

コウテイペンギン

あらゆるペンギンの中で一番大きく,最も見事なのはコウテイペンギンで,その体重は約40㌔,直立したときの身長は120㌢近くにもなります。このペンギンは,知られている他のどんな動物よりも危険な状況下で,つまり摂氏零下55度という寒気と,絶えまなく吹きつける強風や激しいブリザードの中で,卵を生み,卵をかえします。

雌の産む卵は一つだけです。それから雄と雌が交代で,足の上に載せた卵を,体から垂れ下がっている皮膚のひだの覆いで包み込みます。片方が卵の面倒を見ている間にもう一方が海に行って食事をします。連れ合いが戻って来ると卵は一方の親から他方の親に移されますが,自分たちの足下の氷に卵が触れることのないよう,非常な注意が払われます。

自分たちの行動圏では強風が吹きすさぶため,これから身を守るには協力が必要です。そのため非常に多くのコウテイペンギンはぎっしりと身を寄せ合います。そして同じ鳥が,輪の外側に吹きつけるブリザードをいつもまともに受けることがないように,一定の時間を置いて場所を交代します。

アデリーペンギン

アデリーペンギンも南極に生息していますが,コウテイペンギンよりもはるかに小さく,その群生地もコウテイペンギンのそれとは異なっています。このペンギンは,ペンギン族の道化者です。それは非常に興味をそそられる動物で,そのお道化,特に歩き方はチャーリー・チャプリン風で人を笑わせます。

他のペンギンと同様,アデリーペンギンの舌には内側に曲がった鋭いひげのようなものがついています。それは魚のごちそうにありついたときに何と役立つのでしょう。魚の頭がペンギンののどの方に向くと,それは一方向にしか行きません。

帰巣能力を研究するため,このペンギンのうちの数羽を群生地から非常に遠く離れた場所に連れて行きました。創造者は,他の鳥の場合と同様,このペンギンにも体の中に帰巣のための機構を植え込まれました。それは主に太陽を手がかりとしているようです。曇天の日にペンギンたちはどちらに行くべきか分からずあてどなくさまよいますが,太陽が姿を現わすと,直ちに方向を知り,巣へ帰るための正しい方向へと進んでゆきます。

ジェントゥーペンギン

フォークランド諸島つまりマルビナス諸島には数種類のペンギンがいます。ポート・スタンレーの近くでは,背の高いジェントゥーペンギンが産卵のため海岸まで出てきます。

ヨーク湾近くの海岸から,わたしたちはこれらの“小男”がその群生地に到着するところを見ることができます。ペンギンたちは,食物を探して何千㌔にも及ぶ旅をし,南大西洋の冷水の中で遊びながら,海で何か月かを過ごしてきたのです。注意深く観察してみると,ペンギンたちは,波が砕けようとするときまで波の内側を一定の速度で泳いでいることが分かります。波が砕けると,すぐに体を起こし,水かきのついた足で立つのです。次の波をかぶって海に引き戻されることがないように,ペンギンはその短い足を思い切り速く動かして岸に向かいます。しかし時々波をかぶってしまうことがあり,そのときにはもう一度試みます。そして今度は先程より少し速く進みます。

波の届かない所にいるとき,ジェントゥーペンギンは,幾百幾千羽,ないしはそれ以上のペンギンと列を作って,浜から数百㍍離れた砂丘と植物の茂みの中にある群生地に向けて歩きます。あるペンギンが疲れたため休んだり,数分の間居眠りをしたりした場合には,後ろに並んでいるペンギンたちも立ち止まり,仲間が目を覚まし,また歩き始めるまで不平も言わずに待っています。

これらのペンギンの間の求愛と結婚の儀式は興味深いものです。雄は妻を見いだすと一つの小石を持って来て,それを将来の花嫁の足下に置きます。もし雌がそれを受け入れると,これらのペンギンは夫と妻になります。ただし,雄と雌の違いを見分けるのは至難の業です。ペンギンでさえ時にこの問題に直面し,雄が間違って石を別の雄の前に置いてしまうこともあります。これはもちろん侮辱であって,激しい戦いが繰り広げられる結果になります。

合意のもとに結婚が成立すると,その夫婦は,大部分が石ででき,草や木切れが加えられた荒造りの巣を設け,そこに二つの卵を産み落とします。どのつがいも自分たち個有の領分を持っており,抱卵の間はそのなわ張りを断固として守ります。しかし,あるペンギンが,別のペンギンの見ていないすきに,その巣から小石や他の建築材料を“失敬する”ことも珍しくありません。これで,群生地は非常にけたたましくなります。なわ張りのことで争うものもいれば,盗まれた財産を取り返そうとするものもいます。このような問題をめぐって,くちばしやひれ足や爪を使った激しいなぐり合いが起きることもしばしばです。これは聖書が「動物的」と述べる種類の行動で,人間に真似をさせようともくろまれたものではありません。―ヤコブ 3:14-18。

親は順番に幼子の世話をし,片方の親は魚,イカ,エビなどの甲殻類をあさるために出かけてゆくことができます。親は戻ってくると,ひなに反芻した餌を与えます。

ひな鳥は最初,綿毛で覆われているだけで全く無力です。ひなが成長して水に適応できるようになると,非常に短いものですが,柔らかい感触の,水を通さない成鳥の羽毛が生えてきます。

ペンギンは陸地では臆病者なので,急いでいるとき,そして短い足が十分に速く動かないとき,ジェントゥーペンギンはばったり倒れて腹ばいになり,トボガン(細長い平底のそり)のように砂の上を速く進むために,ひれと足を使って前進することも少なくありません。

フォークランド諸島の人々は群生地からペンギンの卵をよく取って来たものです。この卵が多くの人々から珍味とみなされていたからです。しかし地元の政府は,ジェントゥーペンギンが“絶滅にさらされた種”とならないよう,また後日,このペンギンが今は死に絶えてしまった他の多くの種類のペンギンの仲間入りをしないよう,地元の人々のこうした慣行をとどめようとして来ました。

イワトビペンギン

フォークランド諸島には,ほかに,ふさふさした羽毛の頭飾りをつけたマカロニペンギンつまりイワトビペンギンがいます。ジェントゥーペンギンが群生地として砂地を選ぶのに対して,イワトビペンギンは海岸線の岩地を好みます。このペンギンは崖を迂回する安易な道を探すことよりも,一つの岩棚から,崖の別の非常に切り立った所へ跳躍したり腹ばいで動いたりすることが好きなのです。

このペンギンは敵に対して,とりわけヒョウアザラシに対して警戒を怠りません。海へ帰ろうとするときには,安全かどうか注意深く水面を確かめます。幾十羽のイワトビペンギンが崖や岩の先端に集まり,アザラシ氏を探し出そうと目を光らせて海をのぞき込みます。餌食となるものが後から押し寄せ,群れはより大きくなります。突如,何も疑わない犠牲者が先端から下の海へ突き落とされ,上に残っているペンギンたちは“落下した仲間”がどうなったかを知ろうと目を凝らします。万一水が激しく揺れてそのペンギンの姿が消えるなら,まだ突び込むには危険だということを知るのです。それで鳥たちは群生地へとくびすを返し,また後でもう一度やってみます。しかし,落としたペンギンがだれにも邪魔されずに泳いでいるのが見えた場合には,海が安全であることが分かり,残っていたペンギンは水に飛び込み,海へ向かって再び進み始めます。

ところが,時たま,経験を積んだ賢いアザラシが,最初の数羽を襲わずに泳がせることがあります。次にどうなるかお分かりでしょう。そのアザラシと仲間たちは,幾百羽ものイワトビペンギンが“安全な海”とみなしたところへ飛び込んで来た後に,本当のごちそうにあずかるのです。

種々のペンギン

これまで調べてきたように,ペンギンにはさまざまな種類があり,現在では17種類の存在が知られています。そのおのおのにはそれと分かる特色が備わっています。ブラックフットペンギン,ないしはジャッカスペンギンは南アフリカの海岸と南大西洋の多くの島々で発見されています。

キングペンギンはあらゆるペンギンの中で二番目に大きなペンギンです。これもフォークランド諸島やその周辺の場所で見られます。

フンボルトペンギンは太平洋のフンボルト海流にちなんで名付けられました。この海流の冷水のため,このペンギンは,チリ,ペルー,そしてガラパゴス諸島という北の地でも生息できるのです。このガラパゴス諸島はこのペンギンが発見される北限となっているようです。南米の大西洋側では,ペンギンの姿は北のウルグアイやブラジル南部でも時々見かけます。

最も小さなコビトペンギンは成長し切った後でも身長は15㌢しかなく,南太平洋のわずかな島にしか住んでいません。これらのペンギンはいずれも他の鳥と違って空中を飛ぶ能力を備えていません。しかし,強力なひれ足を使って,水中を“飛ぶ”ことはします。このペンギンが水中を移動するときは,そのひれ足を,鳥が飛ぶときの羽のように同時に動かすのではなく,水泳をする人の腕のように,交代に動かします。

ペンギンは世界の多くの土地の動物園で見ることができます。しかし,自然の環境の中で,幾千羽ものペンギンが群れをなしているのを見るのは,ことのほか楽しいものです。

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