ギレアデの24回生の卒業式

聖書時代に，ギレアデはヨルダン河の東の地の名前であつて，今日ではヨルダン河のハシェミット王国が占拠しています。草木の青々と茂る山や岡は，牧羊をするのに理想的なものであり，その草からは医薬品として有名な乳香を抽出しました。今日のギレアデは何ですか？ それはニューヨーク州のフィンガー湖地区の中心にあたるサウス･ランシングの御国農場に位置するものみの塔ギレアデ聖書学校のことです。この特別な学校には，円熟した全時間奉仕者だけが入学し，ものみの塔協会の宣教者あるいは特別代表者としての訓練をうけます。学生は授業料を払わず，寄宿料は無料です。そして，身のまわりの必要なものをまかなうため，毎月少額の手当をいただきます。学校には，4つの教室と大講堂そして美しい図書館があります。学校は1943年に設立され，約100人の研究生で成り立つ級を毎年2回卒業させています。1955年2月6日，24回生の卒業式における講演は，『ヱホバへの専心の献身』と題するエヌ，エッチ，ノア兄弟の講演でした。この卒業は，重大な意義を持つもので，すべての人にとつて大切なものです。私たちの為す業を軽く見てはなりません。ヱホバに献身している故，ヱホバは私たちの専心の献身を求めているということが分ります。『あなた方は（他の神々）を拝してもならず，仕えてもいけない。あなた方の神である私ヱホバは専心の献身を求める神であつて，……私を憎む者たちには罰を加える。』（出エジプト 20:5，新世）ひとりのフランス人翻訳者は，出エジプト記 34章14節をこう訳しています。ヱホバは『無比に愛せられるのを欲しておられる。』

学生への結びの助言として，問題の生ずる時は，謙遜な祈りを神に捧げて神の助けを求め，正しい道を歩むようにとノア兄弟は諭しました。『みなさんを罠から守る垣はありません。しかし，ここギレアデで受けた訓練により，ヱホバに専心の献身を捧げる備えは良いものとなつています。』それから，ノア兄弟は卒業証書を渡し，その後一人の学生は級を代表して決議文を読みました。その決議文は熱烈な拍手のうちに採用されました。

101人の学生は，フィリッピン，日本，ニジリア，フィンランド，そしてドイツを含めて10のちがつた国々から来て，そして24のちがつた国々に派遣されました。