家族の聖書研究 ― クリスチャンが優先すべきもの
1 信者である家族の成員,特に十代の若者のいる家族に深刻な問題がある場合,必要とされる注意が聖書研究に払われていないということが非常によく見受けられます。悲しむべきことですが,少なからぬ長老や奉仕の僕たちの家族を含む多くの家族は,学齢期の子供たちが世の影響に呑み込まれるという問題を経験しています。
2 最近ある巡回監督は,子供の問題を持っている兄弟たちに関して手紙を書いてきました。その巡回監督は,問題の根底にあるのはほとんど例外なく家庭での聖書の諭しに対する注意が欠けていることであると観察しました。ある巡回監督の最近の調査によると,幾つかの会衆において定期的な家族の聖書研究を行なっていない家庭が50%に達していることが示されています。
優先順位
3 エホバはイスラエルの親たちに次のような訓戒を与えました。「そして,わたしが今日命じているこれらの言葉をあなたの心に置かねばならない。あなたはそれを自分の子に教え込み,家で座るときも,道を歩くときも,寝るときも,起きるときもそれについて話さねばならない」。(申命記 6:6,7)そうです,イスラエルの親たちはこの事を真剣に考慮するよう諭されたのです。
4 家族が神のみ言葉のうちに与えられている指針に付き従いたいなら,家族研究のために定期的に時間を取り分けなければなりません。家族の頭は家族の聖書研究を定期的に司会する面で一生懸命に努力し続ける必要がありますし,他の成員たちも同様に,家の者全体の益のために,家族の崇拝のこの面が首尾よく成し遂げられるよう助力すべきです。家の者の霊的な必要に今適切な注意を払わないなら,将来深刻で,さらには悲痛な問題に遭遇することになりかねないということを,すべての人が認識する必要があります。
研究のプログラムを適応させる方法
5 研究をどのように司会すべきですか。何を研究すべきですか。いつ,どれくらいの時間行ないますか。子供の心に達していることを,どのように確認できますか。これらの質問の答えについては,「ものみの塔」1986年11月1日号24ページを考慮してください。
6 家族研究の成功に欠かせない要素は,親が喜びと熱意をはっきり示すことです。(詩編 40:8と比較。)加えて,親は子供たちの努力をほめ,エホバの諸原則を当てはめるよう励ます必要があります。
7 ある姉妹は,自分の子供のうち8人がまだ自宅に住んでいるとき真理を学びました。未信者で協力的ではない夫がいましたが,彼女は子供の霊性に,適切な注意を確実に向けるようにしました。野外奉仕や,集会に参加する面で良い模範を示しました。野外奉仕のあと,彼女は子供たちの顔に喜びが表われているかどうかを知るため,ひとりひとりの顔を見ました。喜びが見られない時には,すぐに励ましを与えるように努力しました。子供が自分たちだけで部屋にいる時には,彼女は子供たちと愛情深く話し合い,その心にあるものを引き出し,神の言葉を用いて励ましたのです。結果として,子供たち全員が真理のうちにいます。3人は正規開拓者,二人はベテルで奉仕しています。彼女が子供たちの霊性を常に優先させたゆえに,その努力は豊かに報われました。―ヨハネ第三 4と比較。
8 親が自分の子供たちの霊的な必要に絶えず注意を払うなら,現在と将来,数多くの祝福を楽しむことができます。子供たちが神の律法の価値を認め,それが本当に良いもの,有益なものであることを確信するなら,言行両面によって自分の信じていることを他の人に知らせるのを差し控えることはないでしょう。(詩編 119:165)それゆえ,親の皆さん,家族研究を喜んでそのあるべき重要な位置に置いてください。