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  • 目ざめよ! 1990
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目ざめよ! 1990
目90 9/22 8–10ページ

核廃棄物 ― 死をもたらすゴミ

この世界を窒息させる恐れがあるのは,家庭から出るゴミの山だけではありません。それよりもずっと大きな,はるかに危険な廃棄物の問題があるのです。それに比べれば,家庭の出すゴミの問題は物の数ではなくなります。人間が核兵器や発電のために原子を利用することを学んで以来,科学者たちはそのシステムから生じる放射性の高い核廃棄物を処理するのにできるかぎり安全な方法を模索しています。

後の世代がこの危険な廃棄物に汚染されないよう人々と環境を守る方法を見いだすために膨大な額の資金が投入されてきました。放射性廃棄物は生物すべてに何千年間も致命的な影響を及ぼしかねないので,確かにこれはとてつもなく大きな仕事です。

この種の廃棄物の多くは何十年にもわたって,現場に掘った穴とか,地表水や地下水がゆっくり出入りする窪地に簡単に投棄されていました。危険物質は希釈されて害はなくなると信じられていたのです。しかしその憶測は,あとで取り上げますが,災厄的な影響を及ぼすものであることが分かりました。高レベルの放射性廃棄物は,地下の巨大なタンクの中に貯蔵されているものが何千万リットルもあり,そのほかに,樽に密閉されて地上に保管されているものもあります。この処理法も危険であることが分かっています。

この核廃棄物は非常に危険で命取りの代物であるため,科学者たちはこれを外界宇宙へ打ち上げることから,極地の氷山の下に置くことまで,あらゆる手段を考慮しました。今のところは,廃棄物のドラム缶を太平洋北部に沈めることができるかどうかについて調査を行なっています。そこは廃棄物が海底の泥の中に30㍍ほど沈むことが期待されている場所です。ウッズホール海洋学研究所の副所長は,「我々はこの地球上に,陸上か水中か海底かのいずれかに処分せざるを得ない代物を持っている。我々が持っているものと言えば,それだけだ」と言いました。

現在のところ,この放射性物質のほとんどは,より安全で恒久的な処理法が見いだされるまでの一時しのぎの対策として,密閉された建物の内側に設けられた,水を満たしたプールの中に貯蔵されています。例えば,カナダのオンタリオ州には16基の原子炉がありますが,すでに7,000㌧余りの放射性廃棄物がそのような容器に貯蔵されています。英国も自国の出す廃棄物をどうするかという厄介な問題に直面しています。現在,放射性の高い廃棄物は地上の幾つかの場所に貯蔵されています。この方針は,漏洩しない場所が地下に見いだされ,それがテストされるまで変わらないものと考えられています。フランス,ドイツ,日本なども,自国の核廃棄物の処理問題と取り組もうとしています。

ニューヨーク・タイムズ紙はこう伝えています。「『深い地質学上の貯蔵所』,つまり乾燥していて変動のない,荒涼とした場所に埋めるのが最も安全な方法である,というのが米国の公式の方針である。しかし,そういう場所を見つけるのは並大抵のことではない」。確かにそうです。科学者たちによれば,それはその物質を1万年間安全にしまっておけるような,変動のない乾燥した場所でなければならないのです。この核廃棄物の中には,およそ25万年間は致死的な影響がなくならない物もありますが,1万年の間には非常に多くの地質学上の変化が生じるので「それ以上長い期間を見越した計画は無意味である」と,専門家たちは考えています。ある著名な放射線専門家は,「私はこの地表に,たった1,000年先までの計画をさえうんぬんできるようなモデル用地など知らない」と述べ,「1万年先の健康上の危険をうんぬんすることは困難だ」と付け加えました。

大変災!

科学者たちは原子の秘密を解明した時,自分たちが対処する備えのできていない,まだ知らない新しい現象を解き放ちました。つまりその後に続く,死をもたらす汚染の悪夢です。政府当局は,危険が潜んでいることを警告されても,故意にその警告を無視しました。核兵器を作る能力と物質を持った国々では,核兵器の製造が最優先されるようになると,人々の健康,命,それに環境の質に対する配慮は放棄されました。危険な廃棄物を閉じ込めておく方法はずさんなものでした。例えば,ある核兵器工場は,「マンハッタン区全体が約12㍍浸水するほどの量である7,500億㍑余りの有害な廃棄物を,裏打ちのされていない穴や沼に流し込んだ」と,US・ニューズ・アンド・ワールド・リポート誌の1989年3月号は伝えており,「有毒な透過液は,少なくとも260平方㌔の範囲の地下水を汚染している。地下の巨大なタンクにはおよそ1億7,000万㍑の高レベル放射性廃棄物が貯蔵されており,それらの容器から漏れ出ているプルトニウムは,長崎に投下された規模の原子爆弾を50個以上製造できるほどの量である」と述べています。この場所を大掃除するには,推定9兆7,500億円もの費用がかかります。

核廃棄物を入れておくために造られた多くの一時的保存用タンクの中には,放射線によって高熱を帯びたためにひびが入っているものもあります。すでに200万㍑の放射性廃棄物が地中に漏れたと推定されています。飲料水は放射性ストロンチウム90で汚染されており,その濃度は飲料水のために米国環境保護局が定めている許容量の1,000倍に達しています。また別の核兵器工場では,「4,200万㍑のウラニウムを保存している廃棄物坑から放射性物質が……漏れて帯水層に浸透し,同施設の800㍍南にある井戸の水を汚染している」と,ニューヨーク・タイムズ紙は報じています。また同紙によると,ワシントン州では何十億リットルという汚染された水が地中に排出されており,放射性トリチウムを含んだ水が間断なくコロンビア川に流れ込んでいます。

米国アイダホ州では放射性廃棄物管理コンビナートの浅い廃棄物坑から微量のプルトニウムが漏れた,とニューヨーク・タイムズ紙は伝えました。「プルトニウムは幾つもの岩石層を透過して,アイダホ州南部の幾千人もの住民に水を供給する地下の広大な貯水場へ向かっている」のです。致死的影響をもたらす成分が,帯水層までの距離のほぼ半分,つまり地下約70㍍の所まで浸透している,と同紙は述べています。

河川に流れ込んだり,大気中に吐き出されたりした,このプルトニウムの廃棄物はどれほど危険なのでしょうか。ニューヨーク・タイムズ紙はこう報じています。「プルトニウムの放射能は25万年間持続する。ごく微小な粒子でも人が吸い込んだり呑み込んだりすれば,致命的な結果になりかねない」。また,ニューズウィーク誌は,「プルトニウムの微小片を吸い込んだだけでも癌が発生することがある」と述べています。

人々に対する核廃棄物の即時および長期の影響については知られていません。それが知られることはないのかもしれません。しかし,一つの核工場において,その工場から数キロと離れていない地域に住む人々の間に162人もの癌患者が出ているということだけで十分でしょう。人々は怖くて水を飲むこともできず,不安は募るばかりです。ある大学の医師で核工場労働者のコンサルタントをしているある人はこう述べています。「従業員の間には癌にかかる人の数が他の職場よりも6人ないし200人ほど多くなる。従業員はみなおびえており,自分たちの環境や生活はもうどうすることもできないという気持ちになっている」。

実際,そうなっています。何世紀も前に,エホバのある忠実な預言者はこう述べました。「エホバよ,地の人の道はその人に属していないことをわたしはよく知っています。自分の歩みを導くことさえ,歩んでいるその人に属しているのではありません」。(エレミヤ 10:23)確かに,この言葉が真実であることは歴史が証明しています。この終わりの時代にはそれが劇的に証明されています。増大するゴミ危機は,人間が自分の歩みを賢明な仕方で導くことに失敗した多くの事例の一つにすぎません。

それでも,失望するには及びません。聖書の預言がはっきり示すところによると,間もなくこの事物の体制は創造者によって除かれ,新しい世が始まります。創造者は人間が地球に対して,またご自身に対して行なっている事柄をこれ以上忍ぶことはされず,「地を破滅させている者たちを破滅に至らせ」られます。(啓示 11:18)その後,人類は創造者の指導のもとに,地球の正しい管理法やその資源の賢明な利用法を学ぶことでしょう。―詩編 37:34。ペテロ第二 3:10-13。

[9ページの拡大文]

核廃棄物の致死的影響力は25万年間持続する

[10ページの拡大文]

「プルトニウムの微小片を吸い込んだだけでも癌が発生することがある」

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