ものみの塔 オンライン・ライブラリー
ものみの塔
オンライン・ライブラリー
日本語
  • 聖書
  • 出版物
  • 集会
  • 目87 5/22 16–18ページ
  • 冬の雨は砂漠に花を咲かせ,植物の貯水池をも補充する

視聴できるビデオはありません。

申し訳ありません,ビデオをロード中にエラーが発生しました。

  • 冬の雨は砂漠に花を咲かせ,植物の貯水池をも補充する
  • 目ざめよ! 1987
  • 副見出し
  • 関連する記事
  • 貯水池を維持する植物
  • けちな植物が水を貯蔵する方法
    目ざめよ! 1992
  • 砂漠の巨大な給水塔
    目ざめよ! 1972
  • あなたの心の上に神の律法を得る
    エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1957
  • 砂漠
    聖書に対する洞察,第1巻
もっと見る
目ざめよ! 1987
目87 5/22 16–18ページ

冬の雨は砂漠に花を咲かせ,植物の貯水池をも補充する

ある砂漠植物の種は,雨量を計測するようです。そのような種は,13㍉以上の雨が降らなければ芽を出しません。雨量がもっと少なくても種は十分水につかりますが,発芽はしません。またそれらの種は,水の来る方向も識別できるようです。十分な量の水が上から来ると,芽を出しますが,下から水を吸収した場合には芽を出そうとしません。単につまらないことにこせこせしているのではなく,たいへん知恵があるのです。これら知恵のある種は,春になるとじゅうたんのように砂漠をまばゆい色で覆う,一年草に属します。

ところで,これらの種はどのように雨量を計測するのでしょうか。砂漠の土壌にはある種の塩分の含まれていることがありますが,種は塩分がある限り発芽しようとしません。それらの塩分は水に溶けますが,降水量が少ないと,種が濡れることはあっても,それらの塩分が抜き取られることはありません。これらの塩分を溶かして種から離れた地中深くに運ぶには,大量の雨が頻繁に降る必要があります。しかも雨水は上から土壌に染み込まなければなりません。下から吸い上げられた雨水は塩分を溶かすことはあっても,それらを運び去ることはないからです。

問題が土壌にではなく,種にある場合もあります。砂漠植物の種の中には,種皮の部分に,生長を阻害する水溶性の化学物質を含むものがあります。降水量の少ない場合でも種は水につかりますが,有害な化学物質すべてが除かれるには大量の雨が数回降らなければなりません。種皮に含まれるこれら阻害物質の中には,大量の雨が降っても除去されないものがあります。それらの物質を除くには,ある種のバクテリアの働きが必要とされます。しかし,それらのバクテリアは,種に水分が長く残っているときだけ活動するので,やはり多量の雨が必要とされます。

花を咲かせる砂漠植物の種がこのように気難しいのはなぜでしょうか。もし最初の小量の雨でそれらの種が発芽して生長し始めるなら,根が伸びても地中のさらに深いところには水がありません。花を咲かせて種を結ぶ前に,砂漠に照りつける灼熱の太陽がその植物を枯らしてしまいます。しかし水が地中深くに浸透するまで種を待機させれば,表土が乾いているときでも根は水分を見つけることでしょう。

ですから,土壌の中の塩分が大雨によって濾し取られるまで種が待機させられるのは,生き残るためです。種皮に含まれる生長阻害物質も同様の役割を果たします。種皮の中には種の発芽を抑制する他の物質も含まれていますが,それらの物質は,雨で種が濡れるまで活動を開始しないバクテリアによって除去されます。こうした様々な方法を通して種は生長に先立ち,大量の雨が繰り返し降るのを待つのです。

冬に十分の雨量が得られなければ,砂漠がバラのような花を咲かせることもありません。けれども冬に十分の雨が降れば,春の砂漠は華麗な色の花を一斉に咲かせ,遠方から訪れた大勢の観光客をうならせます。感嘆の声を上げるそれらの観光客は,これらの種にそのような知恵を植え込み,砂漠に花を咲かせる冬の雨を送っておられる創造者に感謝を表わすべきではないでしょうか。

これらの事柄すべてには,一つの教訓が含まれています。砂漠のこれら一年草の種が芽を出すときには,1平方㍍当たり何千本もの芽が出てくることがあります。しかしある芽がほかの芽をだめにしてしまうことはありません。「適者生存」を説く非情な進化論の付け入る余地は全くないのです! それらの芽は適応することができます。それぞれの芽は控えめに生育し,各自の要求量を減らし,土地や水を分け合います。ある狭い土地には,異なる10種の植物が3,000本も生え,各々少なくとも一つの花をつけ一つの種を結びました。人間が花よりもはるかに優れた知恵を有しているのであれば,人種の異なる人々が共に生活し,分け合うことができないのはなぜでしょうか。

貯水池を維持する植物

次に,数少ない雨の日に水分を蓄えて長期間にわたる砂漠の乾期を生き延びる,多肉多汁のサボテンがあります。地下の貯蔵室を活用するものもあれば,太い幹に水分を蓄えるものもあります。これら緑色の幹のサボテンが二酸化炭素を吸収して光合成を行なうには,気孔,つまり呼吸用の穴がいつも開いていなければなりません。ところが,気孔が開いていると不幸な事態が生じます。貴重な水分がその穴から水蒸気になって逃げてしまうのです。しかし,気孔が日中の暑い時間には閉じ,夜間の涼しい時間にのみ開くことにより,失われる水分は最小限に抑えられます。さらに,砂漠のサボテンの気孔は幹の表面よりもくぼんでいるため,水分の消失は一層少なくなります。

砂漠でまれにしか降らない雨が地中のずっと奥まで染み込むことはほとんどないので,サボテンの根は大抵深く,できるだけ多くの水を吸い上げることができるように広い範囲に張り伸ばされています。これらの植物は,内部の貯水池が一杯になると膨脹し,乾期に水分が使い果たされると縮みます。また,そのような植物は多くの場合,葉の部分がとげになっているので,その肉や水分を求めてやって来る動物を追い払うこともできます。

こうした砂漠の地域でひときわ目立つのが,弁慶柱です。その樹齢は200年,高さは約15㍍,重さは約10㌧にも及び,そのうち5分の4は水分です。この巨大なサボテンは,水分の蒸発する表面積が比較的少なく,アコーデオン状の折れ目があるので,水分の増減に応じて伸縮することができます。このように表面がひだ状になっているので,直射日光にさらされる広くて平らな部分がなく,実際に自分自身のために日陰を作っています。

最後に,これら砂漠のサボテンから毎年周囲の人々に贈られるすばらしいプレゼントは,あでやかな色をした沢山の花です。冬の大量の雨に誘われるように華やかな姿を見せてくれるポピーや他の春咲き一年草と同じように,水を蓄えるこれらの多年生植物は,砂漠がバラのような花を咲かせることに毎年一役買っています。

[16,17ページの図版]

米国のアリゾナ州で見られる,ゴールデン・ポピー,ブルー・ルピナス,弁慶柱

カウズ・タング・カクタス

ハリネズミ型サボテン

タル型サボテン

[18ページの図版]

開花中の弁慶柱にとまっているサボテンミソサザイ

この弁慶柱を覆っている花は通常,幹の先端につく

    日本語出版物(1954-2026)
    ログアウト
    ログイン
    • 日本語
    • シェアする
    • 設定
    • Copyright © 2025 Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania
    • 利用規約
    • プライバシーに関する方針
    • プライバシー設定
    • JW.ORG
    • ログイン
    シェアする