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初期の伝道方法2016 エホバの証人の年鑑
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ライトベアラー号
1935年7月15日,ものみの塔協会の全長16㍍のケッチ型帆船,ライトベアラー号が,オーストラリアのシドニーを出港してから半年後,ジャカルタに寄港します。乗組員7人は熱心な開拓者で,インドネシアとシンガポールとマレーシアに良い知らせを広めることを決意していました。
2年以上にわたって,ライトベアラー号はインドネシア各地の大小様々な港に立ち寄り,大量の聖書文書を配布しました。ジーン・デシャンは当時をこう振り返っています。「小さな港に入るたびに,乗組員は当時のものみの塔協会の会長であったJ・F・ラザフォードの講演の1つを録音したレコードをかけました。外界から隔絶されていたマレー人の村人たちが,港に着いた大きなヨットを見,非常に大きくて力強い声が空気を伝わってくるのを聞いてどれほど驚いたか,想像してみてください。空飛ぶ円盤でも,これほどの関心は呼び起こせなかったでしょう」。
聖職者は兄弟たちの大胆な証言に激高し,最終的には当局に圧力をかけ,ライトベアラー号の寄港を国内の多くの場所で禁止させます。1937年12月,インドネシアでの目覚ましい宣教活動の記録を残し,ライトベアラー号はオーストラリアに戻りました。
ライトベアラー号の乗組員たち
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