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王とその王国を宣伝しなさい!(1919-1941年)エホバの証人 ― 神の王国をふれ告げる人々
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12月の中旬に,ネイサン・H・ノア,フレデリック・W・フランズ,ヘイドン・C・カビントンがブルックリンからやって来ました。その悲しくつらい時期にラザフォード兄弟の看護を行なったヘイゼル・バーフォードは後日こう述懐しました。「3人はラザフォード兄弟と数日を過ごし,『年鑑』の年次報告や他の組織上の事柄を調べました。彼らが帰ってからラザフォード兄弟はどんどん衰弱し,約3週間後の1942年1月8日木曜日に地上での忠実な生涯を終えました」。i
ラザフォード兄弟の死に関する知らせは,ベテルでどのように受け止められたでしょうか。それまで9年間ベテル家族の一員として働いたウィリアム・A・エルロドは,こう述懐しています。「ラザフォード兄弟の死について知った日のことは決して忘れないと思います。家族が昼食のために集まっていた正午ごろでした。発表は短いもので,話は特にありませんでした。休暇を取って死を悼む人もいませんでした。むしろ,私たちは工場に戻り,それまで以上に一生懸命働きました」。
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たゆみなく良いたよりを宣明する(1942-1975年)エホバの証人 ― 神の王国をふれ告げる人々
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「神権政治を愛するすべての人へ:
1942年1月8日,我々の愛する兄弟,J・F・ラザフォードは忠実のうちに地上の歩みを終えた。……主の証人たちすべては,いかなる人間にでもなく,指導者である王キリスト・イエスに従っており,活動における全き一致のうちに業を推し進めようとしているが,それを見聞きするのは同兄弟にとって喜びまた慰めであった」― ラザフォード兄弟の死を伝える手紙。a
ラザフォード兄弟の死の知らせは,世界中のエホバの証人に一時的なショックを与えました。多くの人は兄弟が病床にあることを知っていましたが,それほど急に亡くなるとは思ってもいませんでした。彼らは愛する兄弟を失って悲しみましたが,「業」つまり神の王国をふれ告げる業を「推し進める」決意を固めました。J・F・ラザフォードを指導者とみなしてはいなかったのです。ラザフォード兄弟の執務室で働いていたチャールズ・E・ワグナーによると,「どの土地の兄弟たちも,エホバの業はいかなる人間にも依存してはいないという強い確信を培っていました」。とはいえ,ものみの塔協会の会長としてラザフォード兄弟が果たしていた責任を担う人物は必要でした。
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