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  • 銃砲所持 ― 一つの生き方
  • 目ざめよ! 1990
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目ざめよ! 1990
目90 5/22 3–5ページ

銃砲所持 ― 一つの生き方

赤煉瓦のアパートの長い列は普段の状態に戻り,人でごったがえしています。それとすぐに分かる自動小銃や半自動小銃の音が静けさを破ることもなくなりました。銃弾が発射されるたびに,夜の暗がりに不気味な影が浮かび上がることも,薄暗い街路が明るく照らされることもありません。古い煉瓦造りの建物の正面には穴がいっぱいあいています。過去の銃撃戦や最近の銃撃戦で数多くの弾丸が食い込んでいるのです。

警察官や医療検査官はその街のことをよく知っています。今までに押収された武器の火力は,小規模な警官隊を武装させるに足るもので,殺人や自殺,暴発事故,強盗事件などがあった結果押収されたものです。郵便配達人やごみ回収員たちは,銃弾の雨を浴びることを恐れてその地域の仕事には行こうとしません。子供たちは家の中に閉じこめられていますが,それでも故意に撃ち込まれる,あるいは狙いが外れて窓や壁を貫通した弾丸が部屋の壁に当たって跳ね返るときにその弾に当たって死ぬ子もいます。

都会に住んでいる人なら恐らく,目撃者ではないにしても,夕方のテレビニュースで,ここに述べたようなシナリオは見慣れていることでしょう。多くの都市では発砲事件は日常茶飯事なので,地元の新聞に報道されないことも少なくありません。他の都市や世界の他の場所で多くの虐殺事件が起きてニュースをにぎわすため,そうした事件は影が薄くなってしまう場合が多いのです。

例えば,米国カリフォルニア州で起きた虐殺事件は,世界の多くの場所でニュースになりました。一人の男が速射ライフル銃で一群の小学生に100発もの弾丸を乱射して,死者5人,負傷者29人を出し,当人は拳銃で自殺しました。また英国では,気の狂った男がAK-47ライフル銃で16人の人を射殺した,というショッキングな事件が欧米で報道されました。カナダでは,女性を憎んでいた男がモントリオール大学に行って女性14人を撃ち殺しました。しかし,銃による殺人のほとんどは,過失によるものにせよ故意になされたものにせよ,大勢の死者が出ない限り,事件の起きた都市以外ではめったに報道されません。

銃の持つ神秘的な魅力

地方・州・国の警察や国際警察およびその指導者たちは,すでに犯罪者や精神異常者たちの手にある拳銃や,さらに大きな自動・半自動式銃器などが原因とされる死亡事件の急増に頭を痛めています。国際警察長協会の推定によれば,65万ないし200万丁ほどの自動および半自動の武器が,「[米]国中の犯罪者 ― 撃ち合いになれば必ずと言ってよいほど勝つ公算が大きいおびただしい数の悪党 ― の手に渡っているかもしれない」と,US・ニューズ・アンド・ワールド・リポート誌は報じています。

米国だけでも家に銃を置いている家庭は,ほぼ2軒に1軒と見られています。アメリカ人が所持している銃の確実な数はつかめませんが,最近の推定によると,7,000万人のアメリカ人がおよそ1億4,000万丁のライフル銃と6,000万丁の拳銃を所有しています。「国の私的な武器庫の規模は,国内の男女子供一人につきほぼ1丁の銃を供給できるほど大きい」と,US・ニューズ・アンド・ワールド・リポート誌は書いています。あなたはこれをショッキングなことだと思いますか。

ヨーロッパでも,一般市民は武装した軍隊のようになっています。英国は,完全武装する芳しくない分子が増えてきているため,国内の武器問題と取り組む姿勢を示しています。西ドイツでは,不法所持の小火器は,出回っている武器全体の80%を上回るものと推測されています。報告によると,その多くは「ドイツ警察,国境警察,ドイツ軍,およびNATOに属する兵器庫」から盗まれたものです。火器の私有に関してスイスは世界最高の水準にあると言われています。1989年2月4日付ニューヨーク・タイムズ紙の伝えるところによると,「法律をよく守るスイス人はだれでも自分の銃を所持することができ,徴兵年齢に達している男子はみな,[米国カリフォルニア州]ストックトンにおける虐殺に用いられたライフルよりも強力な銃を家に置いておかなければならない」のです。

それより数日前のニューヨーク・タイムズ紙の記事によると,サンサルバドルでは「銃が財布と同様,男性の腰に普通に見られるようになった。スーパーマーケットに行くと,警備員が散弾銃を持って通路を巡回しており,買い物客は正面入口のそばのロッカーに武器を預けるよう求められる」ということです。1989年2月号のアジアウィーク誌によれば,フィリピン政府は「国内に少なくとも18万9,000丁の無許可の火器が出回っていることを認め」ています。「そのほかに許可を受けた火器が43万9,000丁あるということは,民間人の所有する武器の数が,約16万5,000人の正規兵から成る軍隊の保有する火器の数よりもはるかに多いということであり,国際空港やマニラの波止場地区では毎週のように密輸の武器の荷が押収されて」います。

火器の所持と使用が刑法によって厳しく規制されている平穏なカナダでも,火器に関連した違反がじわじわと増加しています。1986年の末にカナダには,登録された限定火器が約86万丁ありました。その数字には1978年以前に個人が入手した自動式の武器は含まれていませんでした。カナダのベテラン警察官は,「なぜカナダ国民が拳銃やライフル銃や散弾銃を持つ必要を感じるのか,私はその理由を知りたい」と言いました。

最近,米国政府が半自動式の武器の輸入を一時的に禁止したとき,意外な結果が生じました。これは大変と考えた人たちが,国内各地の銃砲店にすでに入荷している火器を買おうと,長蛇の列を作ったのです。残る最後の1丁を買うために並んでいたある人は,「オクラホマの土地購入ラッシュの時のようだ」と言いました。それらの銃は禁止前なら約100㌦で購入できましたが,この日には1丁1,000㌦もの値段になりました。上機嫌のある店主は,「1日に30丁の銃が入荷して30丁が全部売り切れる」と言い,「客は何もかも,手に入る銃ならどれでも買っていく」と言いました。別の銃砲店の主人は,「この調子だと各家庭に1丁備わることになる」と言いました。

米国フロリダ州の法律では,銃の所持者は銃を腰に帯びて,あるいは隠し持って公衆の中を歩くことが許されています。中には,西部開拓時代のように,街角での撃ち合いが起きることを心配する人もいます。フロリダ州のある代議士は,「これでは『我々にはもう住民を保護する力はない。だから銘々が銃を買って,自分で最善と思う自衛措置をとれ』と言っているようなものだ」と言いました。銃の売れ行きから分かるように,多くの人がそのとおりにしています。

コンクリートの壁を撃ち抜くほどの威力のある銃や,戦場での戦闘用に設計された,1分間に900発の弾丸を発射する銃をも含め,銃を求める熱が急に高まっているのはなぜでしょうか。専門家の中には,銃には特に男性を引きつける「性的魅力のような雰囲気」があると言う人もいます。ある官吏は,「入手できる武器の中でも飛びきり大きくていかつい,そして最高の威力を持つ武器を携帯することには男っぽさがあるのだ」と言いました。ある記者は,「特に男性は,銃を持つと何となく若返ったような気になる」と書いています。金融機関の中には,銃の持つこの神秘的な魅力に気づき,預金証書の利子を払う代わりに拳銃を提供している所もあります。伝えられるところによると,この商法は預金者の間で大変好評を博しています。

世界中で銃砲の売り上げは伸びています。一体どうなるのでしょうか。社会人の男性がみな,銃を少なくとも1丁は所持するような時代が来るのでしょうか。それとも銃は男性だけのものなのでしょうか。次の記事では,興味深い事実が取り上げられています。

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