「どうしたらよいだろうか」
1 若い人が大人になる前に,「これからの人生をどうしたらよいだろうか」と考えるのはもっともなことです。クリスチャンの若者は,宣教奉仕の面でエホバへの奉仕を拡大したいと願うでしょう。しかし,大人としての責任を果たしながらこれを行なってゆくにはどうしたらよいでしょうか。その責任の中には,自分の物質上の必要を顧みてゆくことも含まれます。答えを見つけることは必ずしも易しくないかもしれません。
2 日本の経済状況や将来のさまざまな見通しから,若い人の中には不安を持つ人もいます。『高校卒業後,補足的な教育を受けたほうがよいだろうか。それとも,すぐに全時間奉仕を始めたほうがよいだろうか』という点が問われるでしょう。ふさわしい決定をするには,『生活の中で自分がいちばん関心を抱いているのは何か』という問いに,正直に答える必要があります。自分の動機を調べなければなりません。
3 あなたは,どんな事にいちばん関心がありますか。経済的な利点を求めることにおもな関心がありますか。それとも,王国の関心事を推し進めるために自分の人生を用いたいと本当に願っているでしょうか。後者のような願いを抱いている若者の中には,自活しながら王国の活動に十分あずかるのに必要な訓練と教育を受けるため,技能実習プログラム,あるいは何かの職業訓練学校や専門学校,また最小限の時間やかかわりですむ短期大学課程などで有用な仕事の技術を身につけることにした人もいます。
4 エホバの言葉を真に受け入れる: 考慮すべき最重要な点は,王国の関心事を生活の中で第一にする人に必要なものを備えるというエホバ神からの保証です。(マタ 6:33)これは頼りにならない約束ではありません。宣教訓練学校に入学した兄弟たちの中には,大学の学位を取得していた人もいます。しかし,その兄弟たちはどのような仕事に就いていたでしょうか。学んだ分野を生かす仕事をしていた人はわずかでした。多くの人は一般的サービス業で働き,開拓奉仕をしながら自分の経済上の必要を上手にまかなっていました。宣教奉仕の面で活動を拡大することによって,どんな金銭上のものよりはるかに優れた祝福を受けているのです。
5 高等学校卒業後に何を行なうかを決める際には,あらゆる要素を考量し,自分の動機を注意深く吟味してください。自分の選ぶものについて平衡の取れた見方を持つため,「目ざめよ!」誌,1998年3月8日号,19ページから21ページに載せられている情報などを考慮してください。ご両親,長老たち,巡回監督,あなたの地域で立派にやっている開拓者たちと話し合ってください。人生をどうしたらよいかについて賢明な決定を下す助けが得られるでしょう。―伝 12:1,13。