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『互いに優しい愛情をいだきなさい』ものみの塔 1977 | 5月1日
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喜びなどを本当に深く感じるなら,そのほうが,その時にその人が何を必要としているかを知るのにはるかに有利な立場にあることは言うまでもありません。また,自分の感情が関係していますから,それを相手に誠実な態度で表現することができます。
例として,大家族をかかえたある兄弟が失業するとしましょう。同情のこもった言葉をその兄弟にかけ心配していることを示すのは確かに間違いではありません。しかし感情移入をする人は言葉だけにとどまらず,兄弟の心配を自分の身に感じ,積極的に行動することを考えます。自分の現在の職場に就職口はないか。その家族は食糧を,あるいはクリスチャンの集会に行くための交通の便を必要としてはいないか,といったことを考えるでしょう。このように感情移入は深い感情ですから,当然愛情や愛のこもった行為につながります。―ヨハネ第一 3:18。
こうしてローマ 12章にパウロが記述している望ましい特質を再吟味してみるとき,わたしたちは,優しい愛情をいだきなさいという命令だけでなく,自分が愛を育てる動機となるもの,またそのための真の助けとなるものをも見いだします。もしわたしたちがそうした事柄 ―
自分たちが相互に依存していることを認識する,
互いに相手を敬う,
すべての人と平和な関係を保つ,
正しい行為につながる感情移入がよく行なえるようにする ―
をよく考えるなら,それらはすべて兄弟愛と優しい愛情を鼓舞しないでしょうか。そしてもちろんこれらの原則は,結婚関係,親子関係その他どんな関係における愛情をも一層深いものにします。
さらに,人の生活を変化させる,また新しい社会をもたらすこの愛の力は確かなものです。そのことは神の言葉の中でも,また世界中にある王国会館の中で今起きている事によっても実証されています。エホバの証人の国際“家族”はあなたに,その兄弟愛の深さをお調べになってみるようにお勧めします。自然の情愛を持たない人が多くなっているこの時代に,真のクリスチャンの優しい愛情は明るい光のように輝いており,わたしたちの唯一の父の知恵と愛を証ししています。
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島々でエホバへの賛美を告げ知らせるものみの塔 1977 | 5月1日
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島々でエホバへの賛美を告げ知らせる
「彼の律法をもろもろの島は待ち望むのである。エホバに栄光を帰し,島々にあってその賛美を告げ知らせよ」。(イザヤ 42:4,12,新)「もろもろの島」が一体どれほどエホバの律法を待ち望んでいるかは,最近私がマデイラおよびアゾレス諸島を訪れた際に,明らかになりました。私は,エホバの証人の巡回監督として妻を伴って奉仕していました。私たちの旅程には合計八つの島々が含まれており,そのうちの一つはエホバの証人の訪問を初めて受ける島でした。この多事多端な旅で得た幾つかの経験を私たちが思い起こしますので,ご一緒にこの旅に加わってみてはいかがですか。
最初の滞在地 ― マデイラ
ポルトガルのリスボンを飛び立ってから一時間半ほどして,私たちを乗せたジェット機はマデイラ島上空に差し掛かり,機体を横に傾けます。すると,
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