異常気象 聖書は助けになるか
非常に大勢の人が異常気象の影響を受けてきました。あなたもそうですか。異常気象によって,さまざまな災害が生じています。ハリケーン,台風,サイクロン,竜巻によって高潮や洪水や暴風が頻繁に生じています。豪雨によって土砂崩れが起きたり,嵐に伴う落雷で山火事が起きたりすることもあります。干ばつや熱波や冬の嵐が大きな被害をもたらすこともあります。
異常気象による災害は,世界各地でますます頻繁に生じ,規模も大きくなっています。国際赤十字・赤新月社連盟はこう報告しています。「災害の影響を受ける人の数は,増加の一途をたどっている。ますます多くの洪水や嵐や干ばつによって多数の命が奪われ,大勢の人が家や生活手段を失っている」。
こうした災害は人々の生活を狂わせるだけでなく,感情面でも深い傷を与えます。家や物を失ったり,家族や友人を亡くしたりして,非常につらい思いをしている人たちもいます。
あなたもこのような災害に見舞われたことがありますか。もしそうなら,聖書は助けになります。聖書には慰めや希望を与える言葉や役立つアドバイスが書かれています。これまでに被災した大勢の人の助けになってきました。(ローマ 15:4)聖書は多くの人が抱く,次の重要な質問にも答えています。「神はどうしてこういうことが起きるままにするんだろう。これは神からの罰なんだろうか」。
今生じている異常気象は神からの罰ではない
聖書によれば,人々の苦しみを引き起こしているのは神ではありません。こうあります。「悪い事柄によって神が試されることはなく,誰かを試すこともない」。(ヤコブ 1:13)ですから異常気象が生じているのは神のせいではありません。
確かに聖書には,神が自然界の力を使って悪い人たちを処罰したことが記録されています。でも,そうした出来事は今の異常気象とは異なります。今の自然災害は突然生じ,良い人にも悪い人にも被害をもたらします。それに対し,神は悪い人たちを処罰するときにはいつも,事前に警告を与え,理由を説明し,正しい人たちを保護しました。例えば神は,ノアの時代に世界的な洪水をもたらす前に,理由を説明し,警告を与え,ノアと家族を保護しました。(創世記 6:13。ペテロ第二 2:5)
今起きている自然災害が神からの罰ではないことについて,さらに詳しくは「聖書は自然災害について何と述べていますか」という記事をご覧ください。
神は被災した人たちを助けたいと思っている
聖書によると,エホバaは愛と思いやりにあふれた神です。聖書には,次のような慰めとなる言葉があります。
イザヤ 63:9 「彼らが苦しんでいたどの時にも,神も苦しみを味わった」。
意味 エホバは苦しんでいる人を見て,とてもつらく感じています。
ペテロ第一 5:7 「神は優しく気遣ってくださる」。
意味 エホバはあなたを深く気遣っています。
エホバは愛と思いやりに動かされて行動します。また聖書を通して,慰めを与えてくれます。聖書には役立つアドバイスや,間もなく異常気象による災害がなくなるという確かな希望が書かれています。(コリント第二 1:3,4)
異常気象はなくなる
聖書によれば,エホバは「良い将来と希望を与え」ると約束しています。(エレミヤ 29:11)また,人々が異常気象を恐れて生活することではなく,パラダイスになった地球で生活を楽しむことを願っています。(創世記 1:28; 2:15。イザヤ 32:18)
神はそれをご自分の王国によって実現させます。王国は天にあり,イエスが王として治めています。(マタイ 6:10)イエスは,自然災害を防ぐのに必要な知恵と力を持っています。地上にいた時にも,気象をコントロールする力を示しました。(マルコ 4:37-41)イエスは地球を治める時,理解と知恵を示し,人々が環境を守り,自然と調和して生きるにはどうしたらよいかを教えます。(イザヤ 11:2)イエスのリーダーシップの下で生活する人たちは,二度と再び異常気象の被害を受けることはありません。
こう思うかもしれません。「イエスはいつ気象をコントロールする力を発揮するんだろう」。その点については,「神の王国が地球を治めるのはいつか」という記事をご覧ください。
異常気象に備えて今できること
聖書のアドバイスは,自然災害に遭っている時にもその前後にも役立ちます。
自然災害が起きる前: すぐに行動できるよう備えておく。
聖書は何と述べているか 「聡明な人は危険に気付いて身を隠すが,経験のない人たちは進んでいって当然の報いを受ける」。(格言 22:3)
意味 すぐに行動して家族を守れるように,危険を予期します。
経験 「山火事が起きた時,私たちは備えができていました。非常用持ち出し袋も薬も服も用意していました。周りの人たちはパニックになり動揺していました。でも私たちは必要なものを全て持っていました。備えをしていて本当に良かったです」。タマラ,米国カリフォルニア州
自然災害の間: 何が大切かをよく考える。
聖書は何と述べているか 「たくさんの物を持っていても,命は所有物からは生じない」。(ルカ 12:15)
意味 命は所有物よりも大切です。
経験 「台風ラウィンbで家が破壊された時,どうすればいいか分からず,混乱してしまいました。できたのはエホバ神に必死に祈ることでした。失ったのは物だけです。大切な命は助かりました」。レスリー,フィリピン
自然災害の後: 一日一日やっていく。
聖書は何と述べているか 「次の日のことを決して心配してはなりません。次の日は次の日で心配する事があります」。(マタイ 6:34)
意味 先々のことを心配しないようにします。
経験 「ハリケーン・イルマによって家が水浸しになってしまいました。いろいろなことを決めなければならず,ストレスがピークに達しました。その日その日の問題に取り組むようにという聖書のアドバイスに従うよう努力しました。エホバが助けてくれたので,自分でも信じられないぐらい冷静に対処できました」。サリー,米国フロリダ州
「防災 いざという時に備える」という記事には,役立つアドバイスがさらに載せられています。