6月
6月1日,日曜日
私たちは,多くの苦難を経験して神の王国に入らなければなりません。(使徒 14:22)
エホバは状況の変化に順応した1世紀のクリスチャンに豊かな報いを与えました。彼らは迫害されることがよくありました。思いも寄らない時に迫害が生じることもありました。バルナバとパウロがルステラで伝道していた時のことを考えてみましょう。最初,人々は2人を歓迎し,話をよく聞いていました。でも,反対者が「群衆を説き伏せた」ので,喜んで話を聞いていた人たちがパウロに石を投げつけ,殺そうとしました。(使徒 14:19)それでも,バルナバとパウロはほかの場所で伝道を続けました。その結果,「かなり大勢の人々が弟子とな」りました。当時のクリスチャンも,2人の言葉や行動に力づけられました。(使徒 14:21,22)迫害に遭っても2人が伝道をやめなかったので,とても良い結果につながりました。私たちも,エホバから委ねられている務めを一生懸命行い続けるなら,たくさんの祝福を経験できるでしょう。塔研23.04 17:13-14
6月2日,月曜日
エホバ,私の祈りを聞いてください。助けを求める願いに注意を払ってください。苦難の日にあなたに呼び掛けます。あなたは答えてくださいます。(詩 86:6,7)
ダビデは敵から命を狙われて危ない目に遭ったことが何度もありました。そのたびに助けを求めてエホバに祈りました。ダビデは,エホバが祈りを聞いて答えてくださるということを心から信じていました。私たちも同じ確信を持つことができます。聖書が教えている通り,エホバは知恵や忍耐するための力を与えてくださいます。そして,私たちを助けるために仲間の兄弟姉妹を用いることもあれば,ご自分に仕えていない人たちを用いることもあります。エホバからの祈りの答えが思っていたものと違う,ということもあるでしょう。でもエホバは,必ず私たちの祈りに答え,私たちが必要とするものをぴったりのタイミングで与えてくださいます。それで,これからも信仰を持ってエホバに祈りましょう。エホバは今あなたのことを気に掛けています。そして,新しい世界では「生きている全てのものの願いをかなえ」てくださるのです。(詩 145:16)塔研23.05 21:4,17-18
6月3日,火曜日
私は何をしてエホバにお返ししよう。私のためにしてくださった全ての良いことに対して。(詩 116:12)
目標を達成したらどんな良い結果になるかを考えるのは良いことです。聖書通読や祈りについての目標を立てたのであれば,エホバとの絆がどのように強くなるかを考えてみましょう。(詩 145:18,19)クリスチャンの人格を磨くことを目指しているのであれば,周りの人との関係がどのように良くなるかを考えることができます。(コロ 3:14)自分が立てた目標を達成したいと思うのはどうしてか,理由を全て書き出してみてください。そして,そのリストを時折見返しましょう。また,意欲を高めてくれる人たちと一緒に過ごすことも助けになります。(格 13:20)私たちは誰でも,意欲が湧かない時があります。でも,だからといって目標を達成できないということではありません。意欲が湧かない時にも,目標に向けて努力する必要があります。そうするのは簡単ではないかもしれませんが,努力する価値があります。塔研23.05 24:5-8
6月4日,水曜日
人は自分がまいているものを必ず刈り取ることになります。(ガラ 6:7)
自分の決定の責任を取ることの大切さを理解しているなら,罪を告白し,間違いを正し,同じ失敗を避けるよう動かされます。そうするなら,命を目指す競走を走り続けることができるでしょう。自分の今の状況を受け止めるようにしましょう。自分を正当化したり自分やほかの人を責めたりすることに,時間やエネルギーを奪われないようにしましょう。それよりも,自分の間違いを認め,今できることを精いっぱい行うことが大切です。自分がしてしまったことに罪悪感を感じているなら,謙遜にエホバに祈り,間違いを認め,許してもらえるようにお願いしましょう。(詩 25:11; 51:3,4)傷つけてしまった人に謝り,必要なら長老に助けてもらいます。(ヤコ 5:14,15)失敗から学び,同じことを繰り返さないようにしましょう。そうするなら,憐れみ深いエホバが必ず支えてくださいます。(詩 103:8-13)塔研23.08 36:8-9
6月5日,木曜日
エホアシュは祭司エホヤダに教えられていた間ずっと,エホバから見て正しいことを行い続けた。(王二 12:2)
エホアシュ王はエホヤダからとても良い感化を受けました。それで,若い頃はエホバに喜ばれることを行いたいと思っていました。でも,やがてエホヤダが死ぬと,エホアシュはエホバから離れた高官たちの言うことを聞くようになりました。(代二 24:4,17,18)エホバはとても心を痛め,「彼らをご自分のもとに連れ戻そうとして預言者たちを遣わし続け」ました。でも,「彼らは耳を傾け」ませんでした。彼らは,エホヤダの息子のゼカリヤの言葉も聞き入れませんでした。ゼカリヤは,エホバの預言者で祭司であるだけでなく,エホアシュのいとこに当たる人でした。それなのに,エホアシュはゼカリヤを殺してしまいました。(代二 22:11; 24:19-22)エホアシュはエホバへの畏れを持ち続けなかったので,エホバが「私を侮る人は軽んじられる」と言っていた通りの結果になりました。(サム一 2:30)エホアシュの「軍勢は非常に多かった」にもかかわらず,シリアの小さな軍隊に敗れ,エホアシュは「重傷を負」いました。(代二 24:24,25)その後,エホアシュはゼカリヤを殺したことで家来たちに暗殺されました。塔研23.06 27:16-17
6月6日,金曜日
皆さんはかつて闇でしたが,今は……光となっています。(エフェ 5:8)
パウロはエフェソスでしばらくの間,良い知らせを伝えたり教えたりしていました。(使徒 19:1,8-10; 20:20,21)パウロは兄弟姉妹のことを大切に思っていたので,エホバへの信仰を持ち続けられるように助けたいと思いました。エフェソスのクリスチャンは,かつては間違った宗教の教えや迷信にとらわれていました。エフェソスの町は,ひどい不道徳や恥知らずな行いであふれていることで有名でした。劇場や宗教行事でも,下品な会話が飛び交っていました。(エフェ 5:3)パウロは,エフェソスの人々の多くは「道徳感覚がまひしてい[る]」と書きました。これはつまり,心に痛みを感じなくなったということです。(エフェ 4:17-19)善悪に関するエホバの基準を知らないエフェソスの人たちは良心が痛むこともありませんでした。パウロはこうした人たちについて,「彼らは思考が闇に覆われていて,神による命から遠く離れています」と書きました。それでも,こうした闇から離れる人たちもいました。塔研24.03 12:2,4-6
6月7日,土曜日
希望を抱いてエホバを待つ人は,再び力を得る。……疲れ果てない。(イザ 40:31)
ギデオンは裁き人として,体力的に大変な任務を果たす必要もありました。夜中にミディアン人と戦い,逃げる敵をエズレルの谷からヨルダン川まで追い掛けました。(裁 7:22)ギデオンは進むのをやめませんでした。とても疲れていましたが,ギデオンと300人はヨルダン川を渡り,追撃を続け,ついにミディアン人を打ち負かしたのです。(裁 8:4-12)ギデオンは,エホバが力を与えてくださると信じていました。その信頼が裏切られることはありませんでした。(裁 6:14,34)ある時,ギデオンと兵士たちはミディアンの2人の王を走って追い掛けていました。恐らくこの王たちはラクダに乗っていたことでしょう。(裁 8:12,21)しかし,イスラエル人はエホバの助けによって敵たちに追い付き,打ち勝つことができました。長老たちもエホバに頼ることができます。エホバは「疲れ果てることも,弱ることもない」方で,必要な力を必ず与えてくださいます。(イザ 40:28,29)塔研23.06 25:14,16
6月8日,日曜日
[エホバ]はあなたを見放したり見捨てたりはしません。(申 31:6)
私たちは,どんな問題にぶつかっても揺らがない心を持つことができます。ですから,エホバを信頼しましょう。バラクの例を考えてみましょう。イスラエルの兵士には盾も小やりもありませんでした。でもエホバは,女預言者のデボラを通して,シセラが率いる強力なカナン軍に向かって出ていくようにとバラクに言いました。(裁 5:8)さらに,平原に下りていくようにと命じます。900両の戦車を相手に平原に下りていくなら不利になることは分かっていましたが,バラクは従いました。兵士たちがタボル山を下っていくと,エホバは大雨を降らせます。シセラの軍の戦車は泥の中で動きが取れなくなってしまいました。こうしてバラクは,エホバを信頼したので勝利を収めることができました。(裁 4:1-7,10,13-16)私たちも,エホバを信頼し,組織からの指示に従うなら,必ず素晴らしい結果になります。塔研23.07 31:17-18
6月9日,月曜日
終わりまで耐え忍んだ人が救われます。(マタ 24:13)
辛抱強さは私たちにとって欠かせません。救いと関係があるからです。これまでエホバに忠実に仕えた人たちと同じように,私たちもエホバが約束を果たされるまで辛抱強く待つ必要があります。(ヘブ 6:11,12)聖書は私たちを農家の人に例えています。(ヤコ 5:7,8)農家の人は一生懸命種をまき,水をやります。でも,それがいつ芽を出すのか,正確な時は知りません。必ず収穫の時が来ることを信じて,辛抱強く待ちます。同じように,私たちも「主がどの日に来るかを知」りませんが,クリスチャンとしての活動を忙しく行います。(マタ 24:42)エホバはご自分の約束全てを予定通りに果たしてくださいます。そのことを信じて辛抱強く待ちましょう。もし辛抱できなくなるなら,待つことに疲れ,エホバから少しずつ離れていってしまうかもしれません。すぐに手に入る喜びや楽しみを追い求めるようになることもあります。でも,辛抱強く待ち続けるなら,最後まで忍耐し,救いを経験することができます。(ミカ 7:7)塔研23.08 35:7
6月10日,火曜日
足の指には鉄の部分と粘土の部分がある。(ダニ 2:42)
ダニエル 2章41-43節をダニエル書や啓示の書のほかの預言と併せて考えると,この足の部分は,今大きな力を持っている英米世界強国を表していることが分かります。この世界強国は鉄のように強いとはいえ,軟らかい粘土で表されている一般の人々によって力を弱められています。ダニエルが,「この王国には強い部分ともろい部分があることになります」と書いている通りです。ダニエルの説明から,幾つかの大切な点を学べます。1つ目に,英米世界強国はある部分では強力であるという点です。例えば,第1次世界大戦と第2次世界大戦で勝利を収めました。でも,この世界強国の影響力は市民の抗議活動や衝突などによって弱くなっており,今後もこの状態は続くことでしょう。2つ目に,この世界強国は神の王国が人間の政府全てを終わらせる時まで支配を続けるという点です。塔研23.08 34:12-13
6月11日,水曜日
苦難の時に私はエホバに呼び掛けた。私の神に助けを求めて叫び続けた。神殿にいる神が私の声を聞いてくださった。(詩 18:6)
ダビデはいろいろな問題を幾つも経験して,とてもつらく感じたことがありました。(詩 18:4,5)でも,エホバが愛し,気遣ってくれていることを実感して,力を取り戻すことができました。まるでエホバが「青々とした牧草地」や「水の豊かな場所」に連れていってくれたように感じたのです。こうして力づけられたダビデは,エホバに喜んで仕えていくことができました。(詩 18:28-32; 23:2)私たちも大変な経験をすることがありますが,「エホバの揺るぎない愛のおかげで」忍耐することができます。(哀 3:22。コロ 1:11)ダビデは危険な目に何度も遭い,強い敵に立ち向かわなければならないこともたくさんありました。でも,エホバの愛を感じていたので,安心していることができました。エホバがどんな時にも一緒にいてくれるのを感じていたので,確信を込めてこう歌うことができました。「エホバは……全ての恐れから助け出してくださった」。(詩 34:4)ダビデは怖いと思うような経験を何度もしましたが,エホバの愛を感じていたので,恐れの気持ちを乗り越えることができました。塔研24.01 4:15-17
6月12日,木曜日
罪人に誘われても,応じてはならない。(格 1:10)
エホアシュの悪い決定から学びましょう。大祭司エホヤダが死んだ後,エホアシュは友達の影響を受けて悪いことを行うようになりました。(代二 24:17,18)エホバを愛していないユダの高官たちのアドバイスに従うようになったのです。もちろん,エホアシュはこうした人を友達にするべきではありませんでした。でもエホアシュは高官たちのアドバイスに耳を傾けました。いとこのゼカリヤから正された時には,ゼカリヤを殺してしまいました。(代二 24:20,21。マタ 23:35)本当にひどい話です。エホアシュは人生の良いスタートを切りましたが,やがて背教し,人殺しになってしまいました。そして最後には,自分の家来たちに殺されました。(代二 24:22-25)エホバやエホバを愛する人たちのアドバイスに従っていたなら,エホアシュの人生は全く違うものになっていたことでしょう。塔研23.09 38:6
6月13日,金曜日
恐れることはありません。(ルカ 5:10)
イエスは,ペテロがご自分に忠実に従い続けられるということを知っていました。それでペテロに優しく,「恐れることはありません」と言います。イエスに信頼されていることを感じたペテロは,生き方を大きく変えます。兄弟のアンデレと一緒に漁師を辞め,イエスの弟子になったのです。この決定によって,ペテロはたくさんの素晴らしい経験をすることになりました。(マル 1:16-18)ペテロはキリストの弟子として,素晴らしい経験をたくさんしました。イエスが病人を癒やし,邪悪な天使を追い出し,死んだ人を復活させるのを目の前で見ることができました。(マタ 8:14-17。マル 5:37,41,42)また,イエスが将来王国の王として受ける栄光を表す幻も目撃しました。この幻はペテロに強烈な印象を与えました。(マル 9:1-8。ペテ二 1:16-18)イエスの弟子になっていなければ,こうした経験はできなかったでしょう。ペテロは,自分に対する消極的な感情に負けずに頑張り続けてよかった,と思ったはずです。塔研23.09 40:4-5
6月14日,土曜日
イエスは言った。「いいえ,7回ではなく77回です」。(マタ 18:22)
ペテロは別の箇所でも,「熱烈に愛し合ってください」と言っています。そうするなら,少しの罪ではなく,「多くの罪」を覆うことができます。(ペテ一 4:8)ペテロは,イエスから許すことについて教わった時のことを思い出していたのかもしれません。ペテロは仲間を「7回」許すつもりだと言った時,自分はいい人だと思っていたかもしれません。でもイエスは,「77回」まで,つまり限度を決めずに許すようにと教えました。(マタ 18:21)イエスのこの言葉の通りにするのは難しいと感じるかもしれません。私たちはみんな完全ではないからです。それでも,仲間を許して仲直りするために,できる限りのことを行うようにしましょう。塔研23.09 41:12
6月15日,日曜日
私はエホバに向かって叫びました。神は答えてくださいました。(ヨナ 2:2)
ヨナは魚の腹の中で,自分の祈りは聞かれない,と考えるのではなく,悔い改めて謙虚に祈りました。エホバが自分を助けてくださることを確信していました。そして,エホバに助けられて陸地に戻った後,ヨナはエホバから与えられた仕事を受け入れ,果たすことができました。(ヨナ 2:10–3:4)試練に押しつぶされそうになり,祈りで気持ちを打ち明けるのも個人研究をするのも大変と感じることがありますか。そういう時には,エホバがあなたの状況を全て分かってくれていることを思い出してください。たとえ短い祈りだとしても,エホバはその祈りを聞いて,あなたにぴったりの助けを与えてくださいます。(エフェ 3:20)体に痛みがあったり大きな不安を抱えていたりして,何かを読むことや勉強することを難しく感じる場合はどうでしょうか。聖書や出版物のオーディオ版を聞くことができます。jw.orgにある歌を聞いたり動画を見たりすることもできるでしょう。エホバに祈り,聖書や出版物を調べて祈りの答えを探すなら,エホバから力をもらうことができます。塔研23.10 43:6,9
6月16日,月曜日
聖なる力がはっきり示しているように,第一の天幕が立っていた間は,聖なる場所への道はまだ明らかにされていませんでした。(ヘブ 9:8)
幕屋と後にエルサレムに建てられた神殿には似たような特徴がありました。「聖所」と「至聖所」があり,刺しゅうされた幕で仕切られていました。(ヘブ 9:2-5。出 26:31-33)聖所の中には,金のランプ台,香の祭壇,供えのパンの食卓がありました。「選ばれた祭司」だけが,神聖な務めを行うために聖所に入ることができました。(民 3:3,7,10)至聖所には,金がかぶせられた契約の箱が置かれていました。それはエホバの臨在を表すものでした。(出 25:21,22)毎年の贖罪の日に,大祭司だけが幕の向こう側にある至聖所に入ることができました。(レビ 16:2,17)大祭司は動物の血を持っていき,自分と国民全体の罪のために贖罪を行いました。やがてエホバは,幕屋のこうした特徴が何を表しているかを明らかにしました。(ヘブ 9:6,7)塔研23.10 45:12
6月17日,火曜日
互いに愛し合う。(ヨハ 15:17)
聖書は何度も,「愛し合う」ようにと教えています。(ヨハ 15:12。ロマ 13:8。テサ一 4:9。ペテ一 1:22。ヨハ一 4:11)でも,愛は心の中にあるものなので,誰にも見えません。では,仲間を愛していることをどうすれば相手に伝えられますか。言葉や行いによってそうできます。兄弟姉妹を愛していることを示す方法はたくさんあります。こんな聖句があります。「真実を語り合いなさい」。(ゼカ 8:16)「互いに平和を保ちなさい」。(マル 9:50)「自分の方から進んで人を敬ってください」。(ロマ 12:10)「互いを迎え入れてください」。(ロマ 15:7)「引き続き……許し合いましょう」。(コロ 3:13)「仲間同士,重荷を負い合いましょう」。(ガラ 6:2)「慰め合っていきましょう」。(テサ一 4:18)「これからも……力づけ合ってください」。(テサ一 5:11)「互いのために祈ってください」。(ヤコ 5:16)塔研23.11 47:7-8
6月18日,水曜日
希望によって喜びましょう。(ロマ 12:12)
毎日のいろいろな決定をする時に,強い信仰が必要になります。例えば,誰と友達になるか,自由な時間にどんなものを楽しむか,どんな教育を受けるか,どんな仕事に就くか,といったことを決める必要があります。また,結婚するかや子供を持つかについても決めなければいけないかもしれません。次のように自問してみましょう。「自分の決定には,今の世界がもうすぐ終わり,新しい世界が来ると信じていることが表れているだろうか。それとも,死んだら全てが終わると考えている人たちの影響を受けてしまっているだろうか」。(マタ 6:19,20。ルカ 12:16-21)新しい世界がもうすぐ実現するという強い確信があるなら,良い決定ができるでしょう。難しい問題にぶつかる時にも,強い信仰が必要になります。迫害されたり,重い病気になったり,がっかりさせられるような問題を経験したりすることもあります。初めのうちは,強い気持ちで立ち向かうことができるかもしれません。でも,こうした問題は長く続くことが多いので,喜んでエホバに仕えていくためには強い信仰が必要です。(ペテ一 1:6,7)塔研23.04 19:4-5
6月19日,木曜日
絶えず祈ってください。(テサ一 5:17)
エホバは私たちが祈るだけでなく,自分でもできる限りのことをすることを願っています。ある兄弟が,地区大会に出席するための休暇を取れるように助けてくださいとエホバに祈るとします。その祈りにエホバはどのように答えるでしょうか。上司に話すための勇気を兄弟に与えるかもしれません。でも,兄弟自身が上司の所に行ってお願いする必要があります。もしかすると,何度も頼まなければならないかもしれません。働く日を代わってもらえないかどうか同僚に尋ねたり,有給休暇を使えなくてもそれを受け入れたりする必要もあるでしょう。諦めずに祈り続ける必要があります。イエスの言葉から分かるように,祈りの答えがすぐに与えられないこともあります。(ルカ 11:9)それで諦めないようにしましょう。真剣に何度も祈ってください。(ルカ 18:1-7)そうするなら,私たちの祈りが心からのものであることをエホバに伝えられます。また,エホバが私たちを助けることができると信じていることを示せます。塔研23.11 49:10-11
6月20日,金曜日
希望が失望に至ることはありません。(ロマ 5:5)
エホバはご自分の友アブラハムに,「あなたの子孫によって地上の全ての国民が祝福を受ける」と約束しました。(創 15:5; 22:18)アブラハムはエホバへの強い信仰を持っていたので,その約束が実現することを確信していました。とはいえ,アブラハムが100歳,妻のサラが90歳になっても,2人にはまだ子供がいませんでした。(創 21:1-7)でも聖書にはこうあります。「アブラハムは希望に基づいて信仰を持ちました。……多くの国の人々の父祖となることを信じたのです」。(ロマ 4:18)私たちがよく知っている通り,アブラハムの希望は現実のものになり,待望の息子イサクが生まれました。アブラハムはどうしてエホバの約束が実現することを確信できたのでしょうか。アブラハムはエホバとの強い絆があったので,「神が約束を必ず果たされるということを確信していました」。(ロマ 4:21)エホバは信仰を持っていたアブラハムのことを正しい人と認めました。(ヤコ 2:23)塔研23.12 51:1-2
6月21日,土曜日
ごく小さなことに忠実な人は多くのことにも忠実であり,ごく小さなことで不正をする人は多くのことでも不正をします。(ルカ 16:10)
与えられるどんな責任もきちんと果たす人は信頼されます。この点でイエスは素晴らしいお手本です。イエスは無責任だったり無頓着だったりすることはありませんでした。エホバから与えられた任務が難しい場合でも,きちんと果たしました。人々を愛し,特に使徒たちを大切にしました。そして,自分の命を全ての人のために与えました。(ヨハ 13:1)イエスに倣って与えられているどんな仕事も一生懸命果たすようにしましょう。どのようにすればいいのか分からないときは,自分から経験のある兄弟たちに助けを求めてください。最低限のことをするだけで満足しないようにしましょう。(ロマ 12:11)「人のためではなくエホバのために」一生懸命仕事を果たしましょう。(コロ 3:23)もちろん,完璧に何でもできるわけではないので,自分の限界や間違いを認めることは大切です。(格 11:2)塔研23.12 53:8
6月22日,日曜日
エホバに頼る人……は祝福される。(エレ 17:7)
バプテスマを受けてエホバの家族の一員になれるのはとても幸せなことです。エホバとの素晴らしい絆を持つことができるからです。詩編作者ダビデも次のように言いました。「幸せです,[エホバ]に選ばれて近くに招かれ,[エホバ]の庭に住む人は」。(詩 65:4)エホバは,ご自分の庭に入ることを誰にでも許しているわけではありません。エホバはご自分に近づこうとする人を引き寄せます。(ヤコ 4:8)エホバに献身してバプテスマを受けるなら,エホバは必ず「あふれるほどに祝福を注」いでくださるでしょう。(マラ 3:10。エレ 17:8)バプテスマはゴールではなく,スタートラインにすぎません。試練や誘惑に遭ったとしても,エホバに仕え続けるという献身の誓いを守るためにベストを尽くしたいと思うことでしょう。(伝 5:4,5)イエスの弟子として,イエスの手本に倣い,その教えに従うよう努力します。(マタ 28:19,20。ペテ一 2:21)塔研24.03 10:1-3
6月23日,月曜日
男は父と母から離れて妻にしっかり付[く]。(創 2:24)
夫婦で一緒に過ごすことが楽しくないと感じる場合,どうしたらいいでしょうか。そういう場合には,たき火の例えを考えてみてください。火は最初から勢いよく燃えるわけではありません。小さな火にまきをくべていくと,だんだんと大きな火になります。同じように,夫婦で少しの時間一緒に過ごすことから始めてみるのはどうでしょうか。2人で楽しめることを行うようにしましょう。(ヤコ 3:18)小さなことから少しずつ行っていくなら,お互いへの愛は強くなっていくでしょう。敬意は結婚生活に欠かせません。それはたき火が燃え続けるために必要な酸素に似ています。酸素がないと火がすぐに消えてしまうのと同じように,夫婦の間に敬意がないと,愛はすぐに冷めてしまいます。それで,夫婦の愛を強めるためには,お互いが敬意を示し合うよう努力する必要があります。でも,自分では敬意を示していると思っていても,相手に伝わっていないなら意味がありません。塔研23.05 23:9,14-15
6月24日,火曜日
心配事で圧倒されそうな時,あなたは私を安心させ,落ち着かせてくださった。(詩 94:19)
聖書の中には,神に仕えた人たちが敵の攻撃や強いストレスのせいで恐れたりおびえたりしたことが書かれています。(詩 18:4; 55:1,5)私たちも,学校や職場や家庭の中で反対に遭うかもしれません。政府からの迫害に遭ったり,命に関わる病気にかかったりするかもしれません。そのような時,自分ではどうにもできなくて,不安を感じることでしょう。では,エホバはどのように助けてくれるでしょうか。エホバは私たちを安心させ,落ち着かせてくれます。それで,いつでも祈り,聖書を読んでエホバと一緒に時間を過ごすようにしましょう。(詩 77:1,12-14)そうするなら,ストレスを感じる時にも,まずエホバに助けを求めることができます。自分が感じている恐れや不安についてエホバに伝えましょう。聖書を読み,エホバの言葉に耳を傾けてください。(詩 119:28)塔研24.01 3:14-16
6月25日,水曜日
神は……皆さんを力づけてくださいます。行動するための意欲と力の両方を与えてくださるのです。(フィリ 2:13)
目標を達成するためには強い意欲が必要です。強い意欲があるなら目標を達成しやすくなります。では,どうすれば意欲を高めることができるでしょうか。意欲を求めて祈りましょう。エホバは聖なる力によって私たちに意欲を与えてくださいます。私たちは,義務感に駆られて目標を立てることがあるかもしれません。もちろん,目標を立てるのはとても良いことですが,義務感だけではなかなか意欲は湧いてこないでしょう。また,エホバがしてくださったことについてじっくり考えることもできます。(詩 143:5)パウロは,エホバからの惜しみない親切についてじっくり考えたので,エホバのためにもっと多くのことを行いたいという気持ちになりました。(コリ一 15:9,10。テモ一 1:12-14)私たちも同じように,エホバがしてくださったことについてよく考えるなら,目標を達成するためにもっと頑張ろうという気持ちになるでしょう。(詩 116:12)塔研23.05 24:3-5
6月26日,木曜日
エホバの名を賛美せよ。(詩 113:1)
私たちがエホバの名を賛美する時,エホバは喜んでくれます。(詩 119:108)ある人は,不安で自信がないので褒め言葉が欲しいと思うかもしれませんが,全能の神であるエホバはそうではありません。天の父エホバを賛美するなら,サタンが私たち一人一人について述べているうそに反論できます。サタンは最後まで神に忠誠を尽くす人はいないと主張しました。人は神に背いた方が自分にプラスになると思ったなら必ず神に背くと言いました。(ヨブ 1:9-11; 2:4)でも,ヨブはサタンがうそつきであることを証明しました。あなたはどうですか。私たちはエホバに忠誠を尽くすことによって,エホバの評判を守り,喜んでいただくことができます。(格 27:11)これは本当に光栄なことです。塔研24.02 6:3-5
6月27日,金曜日
神の預言者たちを信じなさい。そうすれば全てうまくいきます。(代二 20:20)
モーセとヨシュアの時代の後,エホバはご自分の民を導くために裁き人を任命し,王たちの時代には預言者たちを遣わしました。良い王たちは預言者たちのアドバイスに従いました。例えば,ダビデは預言者ナタンに正された時,自分の間違いを認めて矯正を受け入れました。(サム二 12:7,13。代一 17:3,4)エホシャファトは,預言者ヤハジエルのアドバイスに従い,「神の預言者たちを信じ」るように民に勧めました。(代二 20:14,15)ヒゼキヤは危険が迫っていた時,預言者イザヤに助けを求めました。(イザ 37:1-6)王たちがエホバの指示に従った時,エホバは王たちを助け,民を守りました。(代二 20:29,30; 32:22)エホバが預言者たちを通してご自分の民を導いているということは明らかでした。塔研24.02 8:8
6月28日,土曜日
そういう人たちと関わりを持ってはなりません。(エフェ 5:7)
サタンは,私たちがエホバの基準を大切にしない人たちとの交友から悪い影響を受けることを願っています。私たちは直接会って時間を過ごす人だけではなく,ソーシャルメディアでやり取りをする人たちからも影響を受けます。今の世の中では,不道徳な行いは特に悪いことではないという考え方が広まっています。私たちはそうした考え方が間違っていることをよく知っています。(エフェ 4:19,20)でも,次のように考えてみるのは良いことです。「職場や学校などで会う,エホバの基準を大切にしていない人たちと必要以上に仲良くならないように注意しているだろうか。考え方が古いと言われるとしても,エホバの基準にしっかり従うだろうか」。テモテ第二 2章20-22節から分かる通り,私たちは会衆の中でどんな人と親しくなるかにも注意深くある必要があります。エホバに心を込めて仕えようとしていない人もいるからです。塔研24.03 12:11-12
6月29日,日曜日
エホバは優しい愛情にあふれ[る]方。(ヤコ 5:11)
エホバについて考える時,どんなイメージが浮かびますか。私たちはエホバの姿を見ることはできませんが,聖書のいろんな表現からエホバがどんな方かについて知ることができます。例えば,エホバは「太陽,盾」,「焼き尽くす火」と表現されています。(詩 84:11。ヘブ 12:29)エゼキエルは幻の中で,エホバの周りがサファイアや琥珀金や虹のように光り輝いている様子を見ました。(エゼ 1:26-28)エホバは目に見えないので,エホバが自分のことを愛してくれていると信じるのを難しく感じることがあるかもしれません。過去につらい経験をしたために,「エホバが自分のことを愛してくれるはずがない」と思う人もいます。エホバは,私たちのそうした気持ちやエホバに近づきにくく感じる理由をご存じです。それで私たちのために,ご自分がどんな方かを聖書の中で教えてくれています。エホバを一言で言い表すなら,愛です。(ヨハ一 4:8)エホバの行動一つ一つには愛が表れています。その愛はとても温かくて強力です。エホバはご自分を愛していない人にも愛を示します。(マタ 5:44,45)塔研24.01 4:1-3
6月30日,月曜日
神は雲の柱の中から語り掛けた。(詩 99:7)
エホバは,イスラエル人をエジプトから連れ出すという任務をモーセに与えました。そして,そのことがはっきり分かるように,昼は雲の柱で,夜は火の柱で誘導しました。(出 13:21)モーセがその柱に付いていくと,紅海にたどり着きました。でも,後ろからはエジプト軍が追い掛けてきていました。それで,イスラエル人は逃げ場を失ったと思い,パニックに陥りました。でもモーセは間違ったわけではありませんでした。モーセを通して人々を導いていたのはエホバだったからです。(出 14:2)その後,エホバはびっくりするような方法で人々を救い出しました。(出 14:26-28)続く40年間も,エホバは荒野にいる人々を雲の柱によって導きました。モーセはその導きに従い続けました。(出 33:7,9,10)エホバは雲の柱を通してモーセに語り掛け,モーセはその指示を人々に伝えました。イスラエル人は,エホバがモーセを通して導いているということがはっきり分かったはずです。塔研24.02 8:4-5