耕作せずに収穫する
● トウモロコシなどの作物を植えるための伝統的な耕作方法は,収穫後残っているものの下をすきで掘り返し,翌年に新しい作物を植えるという方法です。しかし,“無耕作”と呼ばれる別の方法がより広範に用いられつつあります。春にすきで耕す代わりに,前年の秋,ライ麦など間作の種子をまく時に土壌の準備は始まるのです。春には,そうした作物が除草剤のために枯れ,地面に落ちて根おおいとなります。トウモロコシは,特別な機会を用いて,この根おおいをかき分けて植えられます。根おおいは湿気を保ち,土地の浸食を防ぎ,雑草の成長を抑制します。表土が薄い土地や丘陵地帯で特にこの方法が広範に用いられています。現在,米国メリーランド州では,推定によると,トウモロコシの六割と大豆の五割がこの“無耕作”方式で栽培されています。