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目ざめよ! 1980
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交通問題に悩むイギリス海峡

英国諸島の「目ざめよ!」通信員

早朝の薄霧の中を,ドーバー・カー・フェリー・ターミナルに通じる貨物積み降ろし用の大きな広場に沿って車の列が徐行しながら進んでいます。それらの自動車は,イギリス海峡にあるドーバー海峡を船で渡ってフランスへ行こうとしているのです。

甲板に立って振り返り,ドーバーの白堊の断崖がゆっくりと遠のくのをながめるのは気持ちのよいものです。所々で海霧が発生していますが,海は静かで,すいているように見えます。ところが,海霧が隠し切れないような超大型タンカーが突然姿を現わします。海上にいるのは,明らかにわたしたちの船だけではないのです。もっとも,レーダー観測によって,わたしたちの船長はそれを避けるための行動をすでに取っています。

混雑に伴う危険

毎日平均300隻の船がイギリス海峡の東端にある幅34キロのこの狭い通路を航行しています。超大型タンカー,貨物船,軍艦はひっきりなしに往来し,フェリー,漁船,遊覧船がその通路を絶えず横切っています。

数年前,英国のあるテレビニュース会社は,ドーバー海峡での一日の船舶の動きを示すレーダー図を集めました。時間の経過の順になっているそれらの図に基づいて,その動きを1分間で示す映画が作られました。それによると,船舶は,まるで怒った一群のミツバチがあわてふためいて四方八方に飛び回っているかのようでした。明らかに,事態はその時から改善されています。現在,南行きのタンカーの交通はイギリスの海岸に沿って,また,北行きのタンカーの交通はフランスの海岸に沿って行なわれています。それでも,“お好きなように行ってください”とでも言える中央の常用航路と海峡を横断するひん繁な交通があるかぎり,やはり危険が残ります。

海洋での大きな船舶事故は絶えません。大量の油が流出し,痛ましくも海岸と海洋生物が汚染されます。しばしば生じる異常接近の危険も,もっぱら航海士の技術と注意力だけで避け得ていることが少なくありません。

しかしながら死者の出る大惨事の起こる可能性を思い知らされるような事故が,1979年2月に実際に起きました。海峡横断フェリーが大型タンカーと衝突したのです。その時は,あまり死傷者が出なかったと考えられました。しかし,今度込み合ったフェリーの衝突事故が起きたなら,1,000人の死者が出るのではないかと懸念する人々は,その事故のことを今も記憶しています。

むろん,船に代わる比較的安全な交通手段もあります。海峡横断航空路がそれです。その安全性の記録は称賛すべきものです。しかし,だれもが高い料金を払えるわけではなく,たとえ無料でも飛行機には乗らない人が大勢いることでしょう。

トンネルを建設する計画

長い折衝の末,1964年に,英仏両政府はトンネルを建設するため力を合わせることを決定しました。1973年に第一期工事が485万ポンド(約25億円)で完成したのですが,第二期工事には障害が生じました。1974年に英国議会における海峡トンネル法案が総選挙のために流れ,次の年にはその計画全体が無効にされたのです。

1978年までそれ以上の進展はありませんでしたが,その年に,英国鉄道から代案が出されました。それは,民営事業の後援でトンネルを完成し,その後,トンネル内を走ってロンドンとパリとブリュッセルをつなぐ単線鉄道を敷設するという案でした。イギリス政府はその案が気に入り,原則としてそれを認めました。そのための資金はヨーロッパ経済共同体内の国々の民間金融機関から集められることになっています。

海峡に橋を架ける?

ロナルド・テイラーという技師は,ケント州の海岸にあるハイズからフランスのカプグリネに至る40㌔の海にスチールパイプの橋を掛けることを提案しています。その案によれば,常用航路上76㍍の高さに橋を架け,24張間の間を非常に大きなタンカーでもゆうゆうと通れるようにしておきます。橋には自動車道と鉄道線路のほか,歩道まで設け,所々に休憩所を備えます。

しかしながら,当局者たちはまだ不安を感じており,次のような疑問を抱いています。トンネル内で火災が生じ,51㌔のそのトンネルがひつぎと化してしまうという危険は絶対にないだろうか。また,もし橋が建設されるとすれば,ドーバー海峡の両端から猛烈な突風が吹いても交通は全く安全だろうか。あるいは,濃霧のために超大型タンカーが支柱の一つにぶつかっても,その衝撃に耐え得るだけの強さが橋にあるだろうか。

危険を計算した上で事を進める人がいつか現われるかもしれません。それまで,世界で最も混雑したこの水路においては,十分注意を払うことが依然必要です。

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