神の王国こそ解決策
1 神の王国の意義を初めて理解した時,自分がどのように感じたか覚えておられますか。それは本当に栄光に満ちた良いたよりです。イエスの生涯の記録を読んで,あなたは,王国こそイエスが終始前面に押し出された音信であるのを認められたでしょう。イエスはそれについて熱心に宣べ伝え,ご自分の追随者にも同じことをするよう勧めました。マタイ 10章7節で,「行って,『天の王国は近づいた』と宣べ伝えなさい」とイエスは言われました。19世紀という年月によって神の王国の力は減退しましたか。決してそのようなことはありません!
音信は変わらない
2 幾世紀もの間にあらゆる種類の政府が現われては消えてゆきました。人間の政府の無力さが雄弁に示された一方,一つのものが依然として不動かつ現実のものとして希望に輝いています。それは宇宙の主権者なる主の抗しがたい力を後ろだてとする神の王国です。聴く耳を持つすべての人にこの希望を分かつ特権を得たわたしたちは何と感謝できるのでしょう。―ローマ 15:13。
3 「終わりの時」もすでに64年を越えました。これはわたしたちにどんな影響を与えるはずですか。一つの点として,王国が人間の苦難に対する唯一の解決策であることがいよいよ認められます。また,それに全幅の信頼を置く者だけが「大患難」を生き残ることもわたしたちは知っています。ですから,人々に神の王国について聞く機会を与え,その側に立つよう勧めることは,かつてないほど緊急なことなのです。―ローマ 10:13-15。
エホバの王国を告げ知らせる
4 もちろん,人々と話す時には融通をきかせ,人々が興味を持っている話題を話し合いたいと思います。しかし,人々の関心を引くために何を用いようと,神の王国こそ真の解決策であり,それこそ人々に残してきたいと思う論点です。では,どうすればこのことを最も効果的に行なえますか。
5 高い生活費,家庭の問題,失業,犯罪と暴力などをどう感じているか家の人に尋ねることから会話を始める方法を取る人が多いかもしれません。今は多くの人にとって困難な時代だ,という答えがすぐに返ってくることでしょう。あるいは次のように尋ねてはいかがですか。「無法な人々から自分や資産を守るために,彼や警報装置,自衛軍などを必要としない時代が来ると思われますか」。こうした質問に対する返事が何であっても,わたしたちはいつも真の解決策である神の王国に注意を向けたいと思います。どうすればそれができますか。会話中,ふさわしい時点で次のように尋ねるとよいでしょう。「この問題の解決策は何だと思われますか」,または,「これに関して神は何かをなさるでしょうか。どう思われますか」。こうした質問は会話を正しい方向に導くのに助けとなります。
真の解決策
6 神の王国を真の解決策と認めるわたしたちは,単に社会の問題に注意を向けるだけではなく,そうした問題の恒久的な解決策に注意を向けます。家の人と共通の立場に立てるような物事から始めるのはふさわしいことですが,いつも真の解決策である神の王国をもって締めくくるよう努めるべきです。もし何らかの社会問題および自分や他の人たちがその事態を改善するためにどうしたらよいかといったことを長々と論じ合うなら,目標を見失っていることになります。自らは永続的な解決策を知っているのに,一時的な救いについて論じ合っていることになります。
7 それで,4月中「ものみの塔」誌の予約を提供する際,「ものみの塔」自体が強調しているように,人間の苦難すべてに対する真の解決策を強調すべきです。ふさわしいことに,新しい会話のための話題はマタイ 6章9,10節を中心としたものです。しかし,もしみなさんの区域にとって必要と思われるなら別の聖句も用いることができます。どうぞ「王国奉仕」3月号の「良いたよりを伝える」の提案を用いてこの話題を試みてごらんください。「神の王国こそ解決策」,これが続く4か月間の会話のための話題となるでしょう。築き上げる,積極的な仕方で神の王国について話し合うなら,すべての人が直面している諸問題の真の解決を願い求めている多くの人々の心に訴えるものとなるでしょう。